心配性ときどき温泉

心配性な筆者による、「これってどうなの」「こうした方がいいんじゃない」な記事がメインの予定です。それと、たまに温泉とか旅。

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 先日、池袋の大型書店・ジュンク堂に行ったところ、1階の出入り口付近にあったオブジェに目が止まりました。それはかなり大きいものでしたが、見覚えがあったのは、自分が子どもの頃に家にあったクリスマスの飾りによく似ていたからです。
 真鍮のような金属で作られたそれは、ジュンク堂のものよりも全然小さいものでしたが、基本的な構造は同じでしょう。燭台のようにろうそくを立て、その熱で発生した上昇気流が上部のプロペラのような部分を回し、そこから吊された天使などの部品が鐘を叩いてチリチリという音を出すというものです。
 要するに最初に挙げた画像の通りの品なのですが、言葉で説明すると随分と分かりにくいですね。実際に動いている様子は、以下の動画をご覧いただくと良いかと思います。
 子どもの頃は何となくクリスマスのお飾りという認識しかありませんでしたが、これは一体、どういうものなのでしょうか。気になったので、少し調べてみました。

正式名称はエンジェルチャイム
 正式名称が解らないので、まずは「クリスマス ろうそく 回る」などの言葉で検索してみました。色々と見てみたところ、この飾りの正式名称は「エンジェルチャイム(Angle chaimes)」というそうです。
 英語版Wikipediaの記載によれば、アメリカでは1900年ごろにドイツ系の会社で作られたのが始まり*1だとか。なんとなく歴史がありそうだと思っていたのですが、意外と最近になって作られたものみたいですね。
 また、スウェーデン製のものが、第二次世界大戦後に世界的に人気になったという記述も幾つか見られました*2。それらを紹介した文章によれば「SwedenのGefleにあったAnderson&Boberg社によって初めて作り出されて、世界中で大ヒットした」ということで、これは先のWikipediaの記述と矛盾するように思われますが、多分、同じ名前の同じような商品が離れたところで登場した、ということではないかと考えます。
*1:Angel chimes - Wikipedia
*2:Amazon | Swedish Angel Chimes スウェーディッシュ エンジェル チャイム [並行輸入品] | 北欧雑貨 | キャンドル・キャンドルスタンド 通販


起源は恐らくクリスマスピラミッド
 なぜそう言えるかといいますと、調べるうちに、アメリカのドイツ系企業もスウェーデンの会社も、同じ「クリスマスピラミッド」というものを起源としてエンジェルチャイムを作ったようだと思い至ったからです。
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▲巨大なクリスマスピラミッド

 「ピラミッド」と名前にありますがエジプトとは無縁で、クリスマスピラミッドとは、ドイツのエルツ山脈地方の鉱山労働者の民間信仰に根ざしたオブジェとのこと*3*4。ドイツ語では「Weihnachtspyramide」と言うそうで、原語から既にピラミッド(pyramide)という言葉を使っているのに驚きます(でも、「ピラミッド」という言葉も元はギリシア語との説もありますし、同じヨーロッパの言語であるドイツ語に「ピラミッド」があっても、それほど奇妙ではないのかも)。
 語源はともかく、上に載せたクリスマスピラミッドの画像をご覧いただければ、基本的な構造はエンジェルチャイムと同じだということが分かるかと思います。
 その起源は中世にまで遡れるようで、元々は冬の憂鬱さを紛らわすものだったようです。それが、同じような目的でも使われていた、ろうそくの文化と混淆して、クリスマスピラミッドになった、という感じでしょうか。更に言えば、これがクリスマスツリーの原型、との説もあるようです。
*3:Christmas pyramid - Wikipedia
*4:Käthe Wohlfahrt


 思えば、ジュンク堂に置かれていたのも、エンジェルチャイムではなくクリスマスピラミッドだったのかもしれません。今も色々な種類のものが販売されているようで、木製の味わい深さを、エンジェルチャイムよりも好ましく思う人もおられることでしょう。


「キャンドルホルダー」の名前で派生品も色々
 スウェーデン製のエンジェルチャイムについては、その後その会社が閉鎖され、最近になってトルコの会社が製品の生産を引き継いだそう*2。ですが、あまり大量には作っていないみたいで、品薄状態のようです(すごくプレミアが付いているみたい)。

 ただ、派生商品と言いますか、「ろうそくが燃えることによる上昇気流でクルクルするオブジェ」は、色々なところで作られているようです。それらの多くは「キャンドルホルダー」「回転」といった言葉で検索すれば沢山みつかります
 価格も手ごろですし、もし家で楽しみたいということならば、この辺りから始めてみるのが良いかもしれません。

ろうそくは蜜蝋が本格的かも
 ただ、以前キャンドルナイトについて書いた時(ライトダウンの夜、和ろうそくの灯でお風呂はどうかな)にも触れましたが、ろうそくの材料には少し留意した方が良いかもしれません。ポピュラーなパラフィン製のろうそくは、燃焼させることで化学物質を出し、ぜんそくや、皮膚トラブルを引き起こすとされています。
 では、どんな原料が良いのかと言えば、やはり以前の記事の通り、蜜蝋(みつろう)や、ソイ(大豆)ワックス、パームワックス、コットンシードワックスということになります。が、ことエンジェルチャイムやクリスマスピラミッドに用いるのなら、蜜蝋が良いのではないか、と思います。
 というのは、キリスト教とミツバチには深い関わりがあるためです。一説によれば、ハチミツの甘さはキリストの慈悲を表し、ミツバチの針は最後の審判のシンボルであり、雌であるミツバチによって作られた蜜蝋のろうそくは、処女懐胎で生まれ、自らを人類の灯として捧げたイエス・キリストになぞらえることができる、とか。

 蜜蝋=キリスト説はともかくとしても、キリスト教は養蜂と蜜蝋とは深い関係があるのは確かなようです*5。クリスマスで用いるろうそくも、古式にのっとるとすれば、蜜蝋のものがよいでしょう。
 上の蜜蝋ろうそくは直径3.9cm。「ティーライト」と呼ばれる種類の普通の大きさでしょう。これまでに挙げたクリスマスピラミッドやキャンドルホルダーを1つ1つ確認してはいませんが、「ティーライト」を用いるものであれば、だいたい寸法が合うのでは、と思います。
*5:ヨーロッパの養蜂と民俗文化

 以上、池袋ジュンク堂から始まって、エンジェルチャイムとクリスマスピラミッドの起源を探り、キリスト教と蜜蝋の関係まで調べてみました。今年も素敵なクリスマスになりますように。

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 この夏、「CEBADA」という飲み物が売られているのを、量販店で見かけました。
 キリンの「世界のkitchenから」という企画の一環で、「麦のカフェ」という触れ込みのこの飲み物は、コーヒー豆のように焙煎した麦をお湯で浸出したというもの。スペインのレバンテ地方という処で飲まれているらしいです。詳細は以下の公式サイトで見ることができます。
 麦のカフェ CEBADA|商品のこと|世界のKitchenから|キリン



 もともと自分はコーヒーが好きなので、「どんなものかな」と思い幾度か飲みました。しかし、全体的にはあまり人気が出なかったのでしょう。秋口には、近所では見かけることがなくなりました。
 先日、あと1本だけ残っていた買い置きを鍋で暖め、ホットセバダにして飲んでみたところ、アイスで飲むのとはまた違った趣きで美味しく飲めました。というか、正直に言うと、自分にとってもアイスのセバダはそんなに美味しいと思えなかったのです^^;

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 ちなみにこのマグカップは、フィンランド旅行してきた知人のお土産、ムーミンのホーローマグカップ。あまり大きくはないので少し物足りないものの、お気に入りのカップになりそうです。
 Amazonでも入手できるそうですが、はるばる本国で買ってきたものを頂いたことに意義があるというものです。 

 CEBADAはコーヒーによく似ていますが、原材料が麦なのでノンカフェインという特徴があり、それも商品のセールスポイントだったんだろうな、と思います。
 コーヒーの代用品でノンカフェインというと、昔からよく知られているものとしてはタンポポコーヒー(タンポポ茶)が挙がるでしょうか。最近は本家のコーヒーから、カフェインを除いたノンカフェインコーヒーなども登場しており、カフェインを摂らずにコーヒー的な飲み物を楽しむという意味では、選択肢が広がってきた感があります。
 何となく興味がわいたので、ホットセバタを飲みながらその辺りを調べてみました。まとめてご紹介しようと思います。

●デカフェ/カフェインレスコーヒー
 まずは、コーヒーの「デカフェ」とか「カフェインレス」と呼ばれるものから。通常のコーヒーから、特殊な製法でカフェインを取り除いたものです。
 特殊な製法について詳しく書きますと、「超臨界流体抽出」という製法のようです。ある温度と圧力のもとで「気体」と「液体」の中間である「超臨界流体」という状態になった二酸化炭素を媒介として、コーヒーの他の成分を損なわずカフェインを抽出できる、とのこと*1。薬品を使った製法もあるそうですが、「超臨界流体抽出」の方が効率がいいということなので、この手法が支配的だろうと思います。
 インスタントのものが市販されており、下のものを実際に飲んでみたところ、当然ながら香りも味もコーヒーに近い感覚を受けました。カフェインが無い分ちょっと深みに欠けるかな、とも感じます。


 ただ、「カナリア」を自称するほど色々な成分に対する反応が鋭い妻が飲んだところ、身体に発赤が出てしまいました。これに限ったことでもありませんが、インスタントな商品として加工する過程で、何か添加されたりしている場合がありそうです。
 下のようなドリップタイプならまた違うかもしれませんが、まだ試してはいません。



 「ドトール」や「スターバックス」といったお店で飲めるデカフェコーヒーについては妻に異常は出ないようなので、お店で飲むのがいいかな、と思っています。
*1:抽出技術 | 超臨界技術センター

●タンポポコーヒー(タンポポ茶)
 次に、割とよく知られたタンポポコーヒー。タンポポの根を焙煎したもので淹れたものです。タンポポ茶と呼ばれることもあり、「焙煎したものをタンポポコーヒー、しないものをタンポポ茶という」との説もありますが、基本的には焙煎して飲むもののようですので、両者は同じものと考えていいでしょう。
 ポーランドが発祥だそうですが、ノンカフェインのうえ、胃腸病・便秘・ぜんそくの改善、利尿、母乳の出を良くする、といった効果も期待できるとのこと*2。
 香りや味ですが、上のデカフェコーヒーに比べますと、さすがに譲るというところ。それでも、朝の食卓でトーストなどと頂く分にはそれほど違和感がないと自分は感じました。



 インスタントコーヒーのような粉状や、上記のようなティーパックでも売られているようです。タンポポがよく知られている花であることも手伝って、コーヒーの代用としては、かなり身近かつ安心感もあるのでは、と思います。
*2:コラム「タンポポはいかが?」|京都府臨床検査技師会

●大麦コーヒー
 続いては、麦をコーヒー豆の代わりに用いたもの。冒頭の「CEBADA」もここに含まれます。イタリアでは「オルゾ」とも呼ばれているようです。
 CEBADAについて言えば、香りはかなりコーヒーに近いと言えます。味の方は…麦茶とコーヒーの間という感じでしょうか。既に書いた通り、アイスよりはホットの方がコーヒーに近いかな、と思います。CEBADAはペットボトル飲料ですが、ティーバッグのものもあります。



 ノンカフェインであること以外にも、胃潰瘍、心筋梗塞、脳梗塞、脳卒中、糖尿病、動脈硬化などを予防し、血行を良くするなどの効用があるようです*3。
*3:大麦を焙煎することによって得られるメリットとは?気になる味と効能も紹介|小さな焙煎職人

●その他、雑穀等を材料とする代用コーヒー
 ここからは飲んだことはないのですが、大豆コーヒー、とうもろこしコーヒー、どんぐりコーヒー、イチジクコーヒーなど、色々な代用コーヒーが存在するようです。味を調整するためか、複数の素材を混ぜたものが主流の模様。個人的には、純然たるどんぐりコーヒーなんかあれば、ちょっと飲んでみたいですね。


●チコリコーヒー(チコリ茶)
 こちらも飲んだことはないながらも、興味深い一品です。大きなスーパーなどで見かけるハーブ野菜のチコリの根を乾燥・焙煎して作った飲料です。フランスではポピュラーな飲み物で、エミール・ゾラの小説『居酒屋』でも、コーヒーをかさ増しする混ぜ物として登場しているとか(いずれ確認してみます)。
 多くは粉状のインスタント製品として販売されているようですが、下のような焙煎した根のままの商品も存在します。評判を見る限り、かなりコーヒーに近い風味のようで、いずれ試してみたいと思います。


 ノンカフェインであることに加え、整腸作用、デトックス効果などが期待できるそうですが、「子宮収縮作用があり、妊婦の方は摂取しない方がよい」との言説がネット上では散見されます。産婦人科医などの専門家の言説としては確認できませんでしたが、念のため妊娠している方は止めておいた方がいいかもしれません。

●家ではタンポポ、お店ではデカフェでいいかな
 とりあえず、カフェインが気になる時には、家ではパックのタンポポコーヒーを飲み、お店ではデカフェを頼むのがいいかな、という感じが自分の結論です。カフェインも摂り過ぎに注意して飲む分には利点もあると思いますし、TPOによって使い分けれればよいと思います。


 以上、キリンの「CEBADA」から始まって、デカフェコーヒーやノンカフェインな代用コーヒーの世界を覗いてみました。興味深い関連物を見つけたら、またご紹介したいと思います。

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 今やどこでも見かけるものに、Wi-Fiがあります。パソコンやスマートフォンなどを無線でインターネットに接続できるようにする仕組みですが、普及し始めたのは2000年代の末ごろからのようです。
 当初は「強い電磁波が飛ぶんでしょ? 大丈夫かな?」という漠然とした怖れから二の足を踏んでいたものの、ホテルやお店でも次々にフリーWi-Fiが導入され、「これだともう心配しても仕方がないかな…」と思うに至り、2014年頃に自宅でも導入を決めました。以来、確かに重宝しています。

▼我が家で使用中のWi-Fiルーターはこういうタイプ

 しかし、Wi-Fiルーターがひっきりなしに電磁波を飛ばしているのは確かなようですし、それが本当に「健康に害とならない」とは、まだ誰にも言えないのではないでしょうか。改めてその辺りを整理し、もしも害となる可能性があるのなら、その対応策を考えてみたいと思います。

●Wi-Fi=無線LANの一種で、電磁波を用いる
 まずは基本の確認です。そもそもWi-Fiって何なのでしょうか。
 総務省の子ども向けサイトの解説*1によれば、Wi-Fiとは「無線LANの標準規格のひとつ」とされています(「LAN」とは「Local Area Network」のことで、「構内通信網」などと和訳されるようです)。より細かく言えば、業界団体Wi-Fi Alliance*2による審査に通った無線LAN用機器に、登録商標「Wi-Fi」が付与されるという流れのようです。
 ともあれ、“「Wi-Fi」というロゴの付いた機器は、どんなメーカーのものであれ、組み合わせて支障なく無線LANが使える”ということを示す決め事、という理解でよさそうです。
 Wi-Fi(というか無線LAN)の原理の説明としては、総務省は「ケーブル線の代わりに電波を使ったLANのこと」と比較的あっさり説明しています*3が、「電波」とは、光より周波数が低い「電磁波」のことを指します。つまり、Wi-Fiは電磁波を用いた通信である、ということになります。ある種の恐れをもって語られることのある「電磁波」という言葉が、ここで登場してきました。
*1:情報通信白書 for Kids:情報通信用語集:アルファベット
*2:Wi-Fi Allianceについて | Wi-Fi Alliance
*3:ま行|用語辞典|国民のための情報セキュリティサイト


●Wi-Fiの電磁波は、家庭用としてはそこそこの高周波
 では、電磁波とは何でしょうか。専門的には電磁界とも呼ぶらしいですが、その専門的な言説を、誤解を怖れず思い切り要約すれば、電流が流れることで生じる“電界(電気的な力が働く空間)”と“磁界(磁気が働く空間)”が組み合わさって遠くまで伝わっていく波、と言えそうです。
 いまいちピンと来ませんが、それはともあれ。その波長や周波数によって、電磁波は、光・電波・電離放射線(ガンマ線など)といったものに分類されるようです。いま考えるのは、このうちの電波についてです。
 電波の中でも細かな区分があるのですが、いま話題にしているのは超短波(30メガヘルツ~300メガヘルツ)からマイクロ波(300メガヘルツ~30ギガヘルツくらい)の領域です。その辺りの各区分の周波数と利用方法を以下に箇条書きします(詳細な区分の全容は、参照したPDFファイル*4の3ページ目をご覧いただければと思います)。

〇超短波(30M~300MHz):FMラジオ、地上波アナログTV
〇極超短波(300M~3GHz):携帯電話・PHS、地上波デジタルTV、GPS、電子レンジ(2.45GHz)、
無線LAN(2.4GHz)、Bluetooth(2.4GHz)
〇センチ波(3G~30GHz):衛星テレビ、
無線LAN(5GHz)
〇ミリ波(30G~300GHz):衛星通信、レーダー
〇サブミリ波(300G~3THz):電波天文台

 大まかに、周波数が高くなればなるほど、新しく大がかりな設備に使われている、と言えそうです。
 無線LANが2か所に登場しているのは、2.4GHzと5GHzという2つの周波数帯を用いているため。Wi-Fiの回線を選ぶときに「○○-g-○○」「○○-a-○○」など同じような文字列で「a」と「g」の2つが表示されると思いますが、この「g」が2.4GHz、「a」が5GHzということのようです。
 ただ、2.4GHzにせよ5GHzにせよ、特筆したいのは、無線LANの電磁波は、家庭用としてはかなり高周波である、ということです。
 もちろんご覧の通り、家庭用の機器で同等の電磁波を用いたものは幾つか存在します。しかし、屋内で長時間つかわれることを前提とした機器は、今のところ無線LANに関するものだけだと言えるでしょう。
 この辺りが、自分の漠然とした不安に繋がったのだと思います。同様の不安を抱いた人が、電磁波メーターの数値に一喜一憂するのも、頷けなくはありません。
*4:電磁波の周波数、波長、エネルギー物質の大きさとの相対比較|https://www5.dent.niigata-u.ac.jp/~nisiyama/ElectroMagneticRadiation.pdf



●Wi-Fi(無線LAN)による電磁波の影響――総務省が明言するのは熱作用のみ
 ただ、ここで一足飛びに「Wi-Fiは危険だ」という結論を出すのは、早計とも思います。電磁波メーターも安いものではありませんし、どうせ用いるなら、正しい理解に基づいて、と思います。
 ここまでで分かったのは、Wi-Fiが用いている電磁波は割と高周波である、ということだけです。次は、その比較的高周波な電磁波の安全性(危険性)を検討しなければなりません。
 ネットで検索すると、マイクロ波に曝されることで、不眠症、小児発達障害、細胞増殖の阻害、脳機能・生殖機能の低下、心臓へのストレス、発癌、などの可能性を示唆する記述も出てきます*5。が、論拠となるような論文を辿りますと、それらの多くは生体外での現象についてだったり、動物実験の段階だったり、Wi-Fiを対象としていなかったり(例えばLTE・4Gの電磁波について。それはそれで気になりますけれど…)で、結論を出すにはまだ情報が不足しているように思います。

 また、2005年に世界保健機関(WHO)がファクトシート(その疾患等についての基本情報)*6を発表した、電磁(波)過敏症(EHS:Electromagnetic Hypersensitivity)という概念があります*7。これは電磁波に曝されることで身体症状が出たという人の訴えに基づくもので、皮膚症状(発赤、チクチク感、灼熱感)、神経衰弱庄、自律神経系症状(倦怠感、疲労感、集中困難、めまい、吐き気、動機、消化不良)が生じるとされています。けれども、今のところ電磁波との関連性は実証されておらず、どちらかというと、テクノストレスに関連したものとする心療内科的な捉え方が主流のようです。

 以上のごとく微妙な記述は散見されるものの、今のところ総務省が電波による影響として明確に認めているのは、低周波による刺激作用と、高周波による熱作用の2つだけのようです*8。無線LANは高周波ですから、これに曝されることで体内の温度が上がることは確からしいということになります。それについて、総務省では比吸収率(SAR)という数値で安全とされる基準を設けてもいます*9。
●予防的に対策しよう
 色々と気になる記載は出てきましたが、それらについては今ひとつ確証がありません。今のところ危険性はないとされている、というのが、とりあえず現時点での結論ということになりそうです。
 しかし、それは将来的に起こる危険性を否定することとイコールではないですね。アスベスト(石綿)が危険だと認知されるまで少なくとも200年以上かかったことや、人工甘味料の危険性がいつまでも否定されないことなどを踏まえると、今までにないほど身近で、常に高周波を発するWi-Fiについても、一応の対応策を講じたいと思います。
 とはいえ、最初に少し書いた通りWi-Fiは便利です。危険性あるいは安全性が確定されるまでは、不安さと便利さとの兼ね合いを見つつ運用しなければならないでしょう。とりあえず、思いつく対応策を挙げてみます。

〇そもそもWi-Fiを使わない
 根本的な対応としては、すっぱりWi-Fiを止めてしまうことです。その代わりにとして、これまで使用していたようにLANケーブルによる有線接続に戻すことになるでしょうか。しかし、パソコンはそれでよくても、例えばiPadなどはWi-Fiでの接続を前提としており、LANケーブルで接続することは基本的にできないと思います。
 それに、家の中でWi-Fiを使わないにしても、外に出れば様々な場所でWi-Fiは用いられています。全面的にシャットアウトすることは不可能に等しいでしょう。
(2018.10.30追記:下記を用いれば、有線でiPadなどを使用できるようです。ケーブルの皮膜が弱いため熱収縮チューブで補強する必要があるようですが、とりあえず選択肢にはなり得るかと。)






〇使わない時にWi-Fiルーターを切る
 もう少し折衷的な方法として、使わない時(主に就寝時)にWi-Fiルーターの電源を切る、という方法も考えられます。こうすれば、少なくとも無駄にWi-Fiの電磁波に晒されることはありません。1日のうち大体3分の1の時間をそういう形で過ごせるのなら、効果としても悪くないでしょう。
 けれども、当たり前ですが、その間はWi-Fiが使えないということになります。たとえば真夜中に地震があったりした時、すぐに大容量回線でネットにつないで、ニュースを確認することなどはできません。
 また、家族が居れば深夜までネットで動画を観たい人、逆に早朝からスカイプで友人とお話ししたい人も居ることでしょう。そういう家族の要望を容れると、ルーターを切れる時間はもっと少なくなるでしょうし、そのために毎日のようにOFFにできる時間帯を確認して電源を切ったり入れたりする手間も煩雑で、長続きさせるにはなかなか難しそうです。
 また、マンションなどの集合住宅ですと、隣室や上下の部屋のWi-Fiが入ったりする現象もままあるようです。お隣はまだしも、上下の部屋の方などに「夜はWi-Fiを切って下さい」とお願いするのは現実的ではないでしょう。

〇電磁波を遮蔽する・せめて離れたところに置く
 汎用性を考えるとやはり、どうにかして自分の周囲だけ電磁波を遮蔽する、という方向しかないと思います。検索すると色々なグッズが出てきますが、しばしば指摘されるように科学的根拠が曖昧なものも多いです。例えば「備長炭で電磁波が遮蔽できる」などという説も見られますが、特に根拠はないようです。
 確かに効果があるものと言えば、Wi-Fiの電磁波を遮断するために用いられるという、周波数選択性電磁遮蔽材(FSS: Frequency Selective Surfaces)*10ではないでしょうか。これを帽子や衣服の裏地に使うなどすれば、確かに電磁波を遮断できると言えそうです(ちなみに、全ての周波数の電磁波を遮断する遮蔽材は、今のところ無いようです。これは、周波数によって電磁波の性質が大きく変わるためだとか。喫緊なのはWi-Fiによる電磁波の遮断ですので、とりあえずは良しとしましょう)。
*10:周波数選択性電磁遮蔽材(FSS: Frequency Selective Surfaces)

 ただ、上記で示した素材そのものを一般人が購入するのはなかなか難しいと思われます。予め加工された帽子や衣服なら手に入りますが、それが本当に電磁波を遮蔽するか否かは、確かめてみなければ分かりません。…それに、どうもデザイン的に今ひとつなものが多い気もします。自分の感覚からして、割と普通に使えそうなのは以下のようなものでしょうか。






 Wi-Fiルーターの方を遮断材で覆って電磁波を遮るものも販売されていたりしますが、これは前述の「ルーターを切る」に等しいですね。これを被せるくらいなら、普通にルーターの電源を切った方がいい気がします。



 更に、もっとも手軽な対策としては、電磁波の発生元から距離を置く、ということでしょうか。電磁波もまた放射線と同様、距離の二乗に反比例してそのエネルギーが減衰するということが知られてます。
 例えば就寝時のスマホの置き場所などを工夫することが考えられます。あまり遠すぎると今度は非常時に困ると思いますので、枕元ではなく少し離れた棚の上に置くなどの工夫をすると良さそうです。あるいは、近くに置くにしても頭側ではなく足側に置くなどすれば、少なくとも重要な臓器への影響は低減できるかと思います。


 以上、Wi-Fiを主とした電磁波の危険性についての検討と、その対応策の考察でした。正直なところまだ分からない部分が多い気がしますし、自分でも何か検証して追記に足るような事項があれば、また書きたいと思います。

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 初夏、いつものように量販店で夕飯の買い物などしておりますと、飲み物売り場で見慣れない透明な飲み物が売られているのを見つけました。定番商品である「爽健美茶」の姉妹品(?)として発売された、「爽健美水」です。



 透明な飲み物は、ここ最近の流行のようで、各メーカーがこぞって新製品を投入してきたようです*1。そのうち幾つかは自分も飲んでみましたが、「*1」で挙げたサイトの評判と同じく、どうもあまり口に合わなかった、というのが偽らざるところです。
 この「爽健美水」もまた、そうしたムーブメントの一端として登場した飲みものだと思います。もっと遡ると「桃の天然水」など90年代のニアウォーター(フレーバーウォーター)の流れを汲むものでもあるのでしょう。
 ただ、「爽健美水」について特筆すべきなのは、甘みが比較的強い他製品に比べて、だいぶ抑えめである点ではないでしょうか。その辺りも含めて、まずは成分を検討してみましょう。

参考
*1透明飲料が続々登場するワケとは?|Infoseekニュース

●成分
割と行き届いた成分構成
 ラベル裏の原材料名を書き写しますと、以下の通りです。
 ○果糖、混合茶エキス(ハトムギ、月見草、オオムギ若葉)、食塩、温州みかんエキス、レモンエキス、ゆずピールエキス、らかん果エキス/酸味料、香料、ビタミンC
 特に不安になるようなものは使われていないようです。ただ、「麦のソーダ」の時にも書きました(伊藤園の『麦のソーダ』…まずいと言われるけど、どうだろう : 心配性ときどき温泉)が、原材料は使用されている重量順に記載されるルール*2に照らしますと、原材料としては果糖が最多ということになりますので、その点は少し気になります。
 また、公式サイトの成分のページには、100mlあたりの成分量が書かれています*3。製品は500mlですので、これに合わせて5倍した数値(=製品全体の成分量)を記載しておきます。

 エネルギー 75kcal
 たんぱく質 0g
 脂質 0g
 炭水化物 19g
 食塩相当量 0.2g
 カフェイン 0mg

 カロリーも抑えめで、食塩相当量も少ないということで、それらの面ではかなり優秀な飲み物ではないかと思います。さらに、製品ラベルの最下部には「アレルギー特定原材料等27品目不使用」とあり、そちらも配慮が伺えます。
 ちなみにその27品目とは具体的に何か、気になりましたので軽く調べたところ、以下の27種ということのようです。

○表示の義務があるもの(特定原材料7品目)
 えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生
○表示が推奨されているもの(特定原材料に準ずるもの20品目)
 あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、 牛肉、くるみ、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン


塩分相当量の少なさには、逆に注意が必要かも
 言う事なしのように思われますが、一つだけ気になる点があります。それは、食塩相当量が少なすぎて、この季節に熱中症対策として摂るには不足気味ではないか、という点です。
 たとえば、大塚製薬の経口補水液「オーエスワン」100ml当たりの食塩相当量は0.292gです*5。ということは、爽健美水と同じ500mlに換算すれば1本当たりは1.46g。これに比べると、爽健美水のそれは相当すくないということになります。



 もちろん、他の方法で補えば何の問題もありません。が、熱中症対策としては、これ単品では力不足であろうということは、踏まえておいた方がよいかもしれません。

参考
*2加工食品品質表示基準 - 消費者庁

*3日本コカ・コーラ | 製品情報 | 爽健美茶: The Coca-Cola Company
*4アレルギー表示の対象は27品目|トピックス|46号|WEB版すこやかライフ|ぜん息などの情報館|大気環境・ぜん息などの情報館|独立行政法人環境再生保全機構
*5基本情報|経口補水液オーエスワン(OS-1)|大塚製薬工場


●味
 細かいことを色々と書き連ねてしまいました。けれども、何より重要なのは味わいですね。改めて1本飲んでみて、感想を書きましょう…。

 …複数はいっている柑橘類のエキスの風味と甘味がまず表れて、次いで混合茶エキスの渋味が微かに味わえる、という感じでしょうか。甘いことは甘いですが、自分の主観ではギリギリのところでジュース類とは差別化されている、という気がしました。
 本品を飲むのは、炎天下で活動して、がっつりと水分・塩分を補給する場合、というよりは、屋内で作業などしてリフレッシュする場合の方が相応しいと思います。
 「爽健美茶」のように定着するかは分かりませんが、味自体は割と気に入りましたので、少なくともあと幾度かは飲みたいところです。

 日本コカ・コーラの「爽健美水」について、成分と味を検討してみました。気付いた点があれば追記します。



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