心配性ときどき温泉

心配性な筆者による、「これってどうなの」「こうした方がいいんじゃない」な記事がメインの予定です。それと、たまに温泉とか旅。

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 初見時、インパクトはあったのですが、ちょっと二の足を踏んでいた伊藤園の「麦のソーダ」。よく行く量販店で安売りされていたので、1本買ってみました。
 この飲料が発売されたのはちょうど1か月前の7/6とのこと。ネット上ではあまり美味しくないという本品ですが、どうでしょうか。成分的な面についても検討してみたいと思います。

 この製品の発想の大元は、やはり麦茶にお砂糖を入れるという文化(というか習慣ですね)でしょう。自分の住んでいる辺り(都内西側)ではあまり見られない習慣で、何かの小説(詳細は忘れてしまいましたが、確か会津の辺りが舞台だったように思います)に描かれているのを読んで初めて知り、驚いたことを憶えています。どの地方でみられるのか、ネット上で集計しているところもあるようですが、富山や新潟などの日本海側は、どの集計でも登場しているようです。
 ともあれ、「麦のソーダ」に戻りましょう。

●成分
糖類が多い気が
 例によって、まずは成分について考えてみたいと思います。
 伊藤園の公式サイトの情報によれば*1、原材料は以下の通りです。
 ○糖類(果糖ぶどう糖液糖、果糖、砂糖)、大麦、酸味料、香料
 ぱっと見た限りでは、特段めずらしいものは使われていないようです。しかし、基本的に原材料は使用されている重量順に記載されるルールとなっています*2ので、この糖類の多さは気になります。公式サイト*1では100ml当たりの炭水化物は7.5gとなっており、ここではそのほぼ全てが糖類ということになります(他に炭水化物に該当する成分が見当たらない)ので、1本(500ml)を飲むとそれだけで概ね37.5gの糖類を摂ることとなります。
 日本での糖類の摂取基準は今のところ設けられていないようですが(2020年に策定予定とのこと)、世界保健機関(WHO)が2014年に策定した基準では1日あたり約25gとされています*3。ということは、他の清涼飲料水と同様、本品を1本飲むだけで悠々と基準を上回ることになります。後ほど「味」の項でも述べるつもりですが、「健康」と銘打つのなら、ここまで甘くしないでも良かったんじゃないか、というのが率直な感想です。
ナトリウムにも留意を
 もう1つ気になるのは「ミネラル」です。KIRINのトロピカーナ ココナッツウォーターの記事でも「ミネラル」について触れましたが、あちらはカリウム、こちらはナトリウムという違いがあります。
 ナトリウムは生物にとって欠かせない成分(電解質といいます)ですが、過剰な摂取は高血圧に繋がるとされています。本品に含まれているナトリウムは100mlあたり42mg*1。1本だと210mgとなります。厚労省の「日本人の食事摂取基準*4」によれば、一般的な成人が食事で摂取すべきとされているナトリウムの量は1日あたり600mgとなっています。
 ということは、3本飲めば摂取基準を超えることになります。1本にしても、他の飲食物との兼ね合いは考えておかなければならないでしょう。
参考
*1麦のソーダ PET 500ml | 商品情報 | 伊藤園
*2加工食品品質表示基準 第4条
*3厚労省、20年に日本初の糖類摂取量基準策定へ~消費者庁の対応次第では非表示の懸念も | ビジネスジャーナル
*4日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要 p.29 厚生労働省

 
●味
 例によって、もったいぶってしまいましたが、飲んだ感想と参りましょう。
 …自分はあまり味にうるさい方ではないので、皆さんの参考にならないかもしれませんが、「すごくまずい」とまでは思いませんでした。ただ、やはり甘過ぎるように思います。
 本品を飲むシチュエーションとしては、暑い中で労働したりスポーツした後を想定していると思われますが、疲れていたとしても、大人にこの甘さは辛いのではないでしょうか(子どもだけをターゲットにしているとは考え難いですし)。せっかく麦茶というヘルシー志向な材料を用いて、カフェインゼロ、着色料・保存料不使用を謳われていますので、甘さもひかえめがマッチしそうです。
 そう考えて、半分ほど飲んだところで、家で作った麦茶で2倍ほどに割ってみたところ、甘さが抑えられ、微炭酸となって、なかなか美味しく飲むことができました。

 伊藤園の「麦のソーダ」の成分、味について書き留めました。また新しく考えたことがあれば更新します。

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 たびたび書いていますが、この3月から猫を飼い始め、ビギナー飼い主として日々を過ごしております。浮遊する毛などの問題はありますが、猫氏の性格は品行方正で助かっています。ストレスでちょっと自分の毛を毟ったりもありますが、他に大きなトラブルもなく、自分の飼い主歴100日は無事に突破できた模様です。
 しかし、それでも課題はあります。比較的緊急性が高そうなのが、猫が外を恋しがる点です。

玄関からの脱走が心配
 猫を飼うにあたり、先達の方からは完全に室内飼育がよいと言われました。色々と議論はあるようですが、ともかく自分はビギナーですし、進言を受けて室内飼いを実践してきたのです。
 が、我が家の猫はもともと外猫として生きてきており、そのためたびたび外に出たがって鳴きます。今のところ脱走されたことはありませんが、外猫だった場合、脱走すると帰ってこないことが多いようで、気を付けないといけないと思っています。体格も普通の猫よりはいいようなので、脱走予防には本気で取り組まないといけません。
 我が家は戸建てですが、窓を網戸にして猫を放っておくということは、今のところありません。一方で、家の中のほぼ全域を猫の活動域としていますので、差し当たっては人間が玄関から出入りする際に乗じた脱走に、最も注意しなければならないでしょう。

現状の脱走防止策
 いま現在も、全くの無策というわけではありません。玄関のたたき部分と廊下との境目と、玄関ドアの前に大き目の段ボールの板でバリケードを作っています。
 しかし、猫が本気になればきっと乗り越えてしまうでしょうし、何より人間が出入りする時の労力がかかり過ぎます。まあ、足を高く挙げて跨ぐだけなんですが、大きな荷物を抱えている時などは煩雑この上ないことになっています。

CatCatch(キャキャ)の導入を検討中
 そういうわけで、玄関からの猫の脱走を防止する道具を探してみました。イメージとしては、玄関のたたき部分と廊下部分の間に仮設の壁とドアを作って、二重扉にするという感じです。これなら、人間が家から出る時も、仮設ドアを開ける→たたきに降りる→仮設ドアを閉める→玄関ドアを開ける、というように、猫の脱走を防止しながら快適に外出ができます。
 こうした仕組みが手軽にできるものはないか、と探してみたところ、1つだけありました。それが記事タイトルにした猫の脱走防止に特化したパーティション、CatCatch(キャキャ)です。

 支柱を床と天井に突っ張らせて設置するので賃貸の場合でも使用できるなど、性能的には申し分ないのですが(日本製ですし)、結構なお値段です。ちなみに楽天でもほぼ同じ値段で販売されている模様です。 

代替物はないのかな
 値段が高いといっても致し方ないのはそうなんですが、無条件に受け入れる前に、ちょっと他に使えそうなものがないか、検討してみたいと思います。
網戸用脱走防止フェンス

 本来は網戸前に展開させて脱走を防止するためのフェンスです。こちらは楽天の方が若干安いことが多いようです。
 CatCatchと同様、突っ張り棒支柱なので家を傷つけずにすみます。が、基本的に窓枠に突っ張らせて使うものですので、玄関部分の天上の高さには足りない可能性が高いです。その上、ただのフェンスなので、開閉してドアのように使うこともできないようです。これはちょっと、代替物としては厳しいでしょうか。

ベビーゲート

 こちらは人間の乳幼児が脱走しないようにするためのものです。なるべく高さのあるものを選びました。
 どちらも取り付けも開閉も楽ちんですが、やはり地上90cmそこそこの高さがネックでしょうか。こちらも猫の足止めとしては物足りないでしょう。

猫忌避スプレー

 ちょっと発想を変えて、物理的な障壁ではなく、玄関に猫が嫌いな臭いを付けてはどうかと考えました。
 しかし、これはちょっと可哀想ですし、何より我慢して突破されてしまえばそれまでですね。。

タニハタの「ねこ脱走防止とびら」
 タニハタという富山の組子制作の会社が、猫脱走防止に特化した職人技によるオーダーメイドの扉を作っています。以前は同社のウェブサイト内に販売窓口もあったようですが、現在は販売と施工を担当する株式会社403で受け付けているようです(タニハタ BLOG 窓口変更のお知らせ)。
 天然ヒバ材を用いた、まことに快適そうな逸品ですが、お値段はCatCatchよりも高いですね。一番安い「ガラス無し仕様 高さ1,750~2,000mm」というタイプで69,000円、最高額の「ガラスはめ込み仕様 高さ2,001~2,300mm」だと108,000円(いずれも税込、梱包・送料別途)となっています。
 ついでに言えば、こちらは「釘やビスでの設置」が基本のようです。タニハタさんによれば「ネコの重量や運動力は予想以上に大きく、1~2年の長い時間の間につっぱり強度が弱くなり扉が倒れる事態が発生いたしました」とのことで、相応の説得力はありますね。
 長い目でみればCatCatchよりもこちらがいいのかもしれませんが、大ごとは大ごとですね。どうでしょう。

現状の結論としてはCatCatchかな
  以上の検討を踏まえると、ひとまずはCatCatchかなぁ、といったところでしょうか。タニハタさんの言うことも一理あるんですが、強度の問題は、こまめに突っ張り支柱をメンテすることで代えられないかと思っています。
 あるいは、ネット上で幾人かの飼い主さんが披露されているように、素材を買ってきて自ら作成することでしょうか。その場合、こだわればいいものができると思いますが、慣れないので二の足を踏みます。
 CatCatchの方向で、もう少し家族とも相談してみたいと思います。

 以上、玄関からの猫の脱走を防止する方策を考え、脱走防止パーティションCatCatchについて検討してみました。また動きがあれば記事にしたいと思います。
 
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 先日ライブドアのニュースを見ていたら、こんな記事がありました。

 お風呂に入っても体を洗わない…美肌をキープする方法として注目 (2015年6月26日掲載) - Peachy - ライブドアニュース 

 以前、シャンプーで頭を洗わない温水洗髪について書いたことがありました(フケ性に温水洗髪(お湯だけ洗髪)はどうだろう…5年ほど続けてみた)が、実を言うと体の方もお湯だけで洗っていたりします。「さすがに体もお湯だけと書いたら、読んだ方に引かれてしまうかな…」と思って、温水洗髪の時は伏せていたのです。
 けれども、こうしてニュースになったということは、ある程度は市民権を得たということでしょう。タモリさんも長年やっているそうですし。
 そこで今回は、石鹸を使わない入浴を3年ほど続けてみた自分の方法と、感想を書いてみたいと思います。

温水で髪がOKなら、体もOKでは?
 お湯だけ入浴をしてみようと考えたきっかけは、やはり前述の温水洗髪の実践からです。シャンプーを使わず、お湯だけで洗髪が事足りるなら、体だって同じようなものじゃないか? というわけですね。
 加えてもう1つ、この考えを強力に後押しする例も経験しました。
 これも以前書きました(痔主なんだけどどうしよう(いぼ痔[外痔核]を中心に)…1)が、今は小康状態であるものの、自分は外痔核を患っております。それで、痔への対処として患部の清潔保持はかなり重要と聞いて、お尻を石鹸でよく洗うよう心がけていました。しかし、洗えば洗うほど、今度はお尻が痒くなるという現象に悩まされていました。
 しかしある時、皮膚常在菌という概念を知って納得しました。石鹸を使い過ぎると、皮膚の弱酸性を保っている常在菌たちが死滅し、それ以外の菌が台頭して、結果的に痒みを感じたりすることがある、といいます。お尻は粘膜に近いために、その影響が顕著なのでしょうが、普通の皮膚であってもこれは言えることじゃないかと自分は考えました。
 「髪が大丈夫なら体も大丈夫なはず、皮膚常在菌にもいいだろうし」。そう思い、試しにお湯だけで体を洗う方法を始めてみたのです。

自己流お湯だけ入浴のポイント2点
 そうして始めてみたお湯だけ入浴の方法は、別に本などを読んだわけではないので我流です。ポイントは2つ、お湯を使って体を洗うことと、長く湯船に浸かることです。
お湯での体の洗い方
 最初に引き合いに出したライブドアニュースの記事では「お湯で流していれば汚れはほぼ蓄積しない」として、体を洗うことをあまり重視していませんが、自分はけっこう新陳代謝が活発なこともあり、やはり洗った方がいいだろうと洗っていました。
 やり方は簡単で、石鹸を使って洗っていた時と同じように、単にお湯で濡らしたタオル等で体を擦り、シャワーやかけ湯をするだけです。タオル以外にもブラシやヘチマのスポンジや海綿などを使ったこともありましたが、その辺りは好みでよいと思います。自分の場合はタオルでも十分でした。
湯船に長く浸かる
 一方、湯船に長く浸かるのは、ニュースの記事にも概ね合致しています。
 自分の意図としては、長く湯船に浸かることで血行を促進させ、肩凝り解消やダイエット効果に繋がればと思っていたのですが、10分程度浸かることで汚れを落とす効果も期待できるとのことです。まさに“一石数鳥”ですね。
 ただ、湯船に10分浸かるというのは意外と辛抱が必要です。まあ、物思いに耽っていると過ぎ去ったりもしていますが、自分は「お風呂で読む文庫」なるものを読んだりしています。『風呂で覚える英単語』という参考書がありますが、それと同様、お風呂の中で読めるよう加工された本のシリーズです。
 残念ながら同シリーズは既に販売停止になっているようですが、Amazonなどで在庫のあるものはまだ入手できるようです(以下の中原中也の詩集は、中古品があるようです)。水気でぐにゃぐにゃになっても構わないという方は普通の文庫本を持ち込んで読んでも問題ないでしょう。内容的には、あまりカチッとした作品より随筆や詩がいいかと思います。

 自分はやっていませんが、「この曲とこの曲で10分」という具合に時計代わりにできるので、音楽を聴くのもいいかもしれません。

合うかどうかは、やっぱり人によると思う
 温水洗髪に続き、上記のようにお湯だけ入浴を行い始めて、こちらも3年ほどの月日が経ちました。
 もともと自分は皮膚のトラブルなどが少ないので、何がどうなった、とは言えないのですが、少なくとも毎日入浴していれば、臭いが気になったり体が痒くなることはありません。泥だらけになった時や、インフルエンザが流行っている時などは予防的な意味で石鹸を使いましたが、年間10日にも満たなかったと思います。
 ただし、髪の時と同じく、お湯だけ入浴の効果も個人差のあるものだろうと考えています。 もしも試してみて、どうしても臭いが取れなかったり、逆に肌の状態が悪化するような場合は、ひとまず従来の方法に戻り、他の方法を考えるのがよいと思います。

 以上、温水洗髪に続き、お湯だけでの入浴について、自分の経緯と実践した感想を書き留めました。追記事項があればまた加えたいと思います。 

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(画像提供: NIAID

 MERS(中東呼吸器症候群)が韓国で流行を始めてから、2か月弱といったところです。今のところ日本国内では感染報告がまだありませんが、韓国では感染者の報告が続いていますし、予断を許さない状況だと思われます。
 MERSの何がどれくらい恐ろしいのか、情報をまとめてみたいと思います。

●2012年、中東で初めて発生
 「中東…」という名前が示すように、MERSが初めて発見されたのは中東のようです。2012年9月、イギリスで中東への渡航歴のある重症肺炎患者から、新種のコロナウイルスが発見されたのが始まりとされています*1。
 コロナウイルスというのは、見た目が太陽のコロナに似ているから付けられた名前らしいです。記事の上部の画像がそのMERSコロナウイルスですが、確かにそう見えなくもありません。
 ちなみに2003年には同じコロナウイルスによるSARS(重症急性呼吸器症候群)が中国で流行しましたが、両者は別物とされています。
*1国立感染症研究所 中東呼吸器症候群(MERS)

●肺炎のような症状が主
 いわゆる肺炎様症状、つまり発熱や咳、息切れなどが主な症状です。消化器症状(下痢)を伴うこともあるそうです。
 症状が現れなかったり軽くてすむ人もいるようですが、高齢や基礎疾患(糖尿病、慢性の肺疾患、免疫不全)のある人は重い症状が出やすいとのこと*2。
 中東地域からの報告の中では、「MERSである」と診断が確定した人が症状が悪化して死亡する割合は、およそ40%とされているようです*1。
*2厚生労働省 中東呼吸器症候群(MERS)に関するQ&A

●感染経路は不明、人から人への感染は限定的
 厚労省によると、感染経路についてはまだよく分かっていないようです。
 MERSウイルスを持っている動物としてヒトコブラクダが挙げられていますが、中東ならまだしも、韓国でラクダがそんなにウロウロしているとも考えにくいですし。感染の発端にはなっても、集団感染の原因にはなりにくいと思います。
 その点と、人から人へと感染と思われる例を踏まえて、厚労省のサイトでは「次々にヒトからヒトに感染すること(持続的なヒト-ヒト感染)はありません」としつつも、「感染予防対策の実施が不十分な」海外の医療機関等においては、患者から医療従事者や他の患者への、限定的なヒト-ヒト感染は報告されているとしています。
 つまり、人から人へは、そんなに感染しやすいわけではないけれど、イエスかノーかで言えばイエス(感染する)ということになりそうですね。日本政府は2014年にMERSを「二類感染症」(一から五まである数字が小さいものほど危険性が高い)としましたが、同じ「二類」には結核や鳥インフルエンザが含まれていることからも、MERSの危険性が推し量れると思います。

●いまのところ治療は対症療法のみ
 人から人へ感染し、死亡する場合もある病気なら、速やかに治療を施したいところですが、あいにくとMERSウイルスに特効のある治療は今のところ見つかっていません。
 京都府立大大学院の教授である塚本康浩さんのグループがMERSコロナウイルスと強く結合する抗体の大量精製に成功した、とのニュース*3が流れていますが、原理的にもこれは予防手段なので、感染した人の治療には使えないでしょう。
 さしあたっては、出現した症状(発熱や咳、息切れなど)に対して治療を施す、いわゆる対症療法で対処せざるを得ないと思います。具体的には、肺炎に対しては抗炎症薬、呼吸の不全には人工呼吸、下痢には水分補給、といったところでしょうか。
*3【韓国MERS感染】予防薬、京都府大グループが大量精製 既に韓国に配布 ダチョウの卵から取り出す- 産経ニュース

●基本的なことで予防できる模様
 特効ある治療法がない以上、予防が重要になってきます。
 上に書いた京都府立大が精製した抗体は、スプレー状にして、マスク・ドアノブ・手などに噴霧することで感染予防に効果があるとされています。が、この抗体はとりあえず公的機関や医療機関が使用するのでしょうし、すぐに市販されるものでもないと思います。
 一般人がすぐにできる予防としては、以下のものがあると思います。
石鹸、アルコールによる消毒
 感染症に対する基本的な予防策ですが、MERSに対しても有効とされています*4。石鹸による手洗いを頻繁に行うこと、消毒用エタノールで人の手が触れる場所を消毒すること、などですね。
*4新型コロナウイルス感染症の疑い例と確定例に対する医療 における感染予防と感染管理

マスクの着用・感染源から距離をおくこと
 患者の咳やくしゃみによって、口や鼻から感染すると考えられているため、ここを守ることが肝要です。したがってマスクの着用は有効とされています。
 患者との不用意な接触が韓国での流行の原因と目されていますので、もしも疑わしい人がいた場合、なるべく距離を取ることも重要でしょう。ちょっと暑いですが、特に病院などに出入りする際にはマスクを着けていった方が安心かもしれません。
規則正しく生活する
 これも当然と言えば当然ですが、MERSコロナウイルスもウイルスなので、身体が持っている抵抗力によっては感染を未然に防ぐことができるでしょう。食事と睡眠をきちんと摂ることは、MERSに限らず病気全般へのリスクを低減できると思います。
空気清浄機の導入
 HEPAフィルターを装着した空気清浄機類は、ウィルスを除去できるため、導入すれば安心できると思われます。ただ、日本での感染報告もない現状で、MERS対策のためだけに導入するのは、ちょっとためらわれるところかもしれませんけれど。
 HEPAフィルターを装着した空気清浄機は幾つかのメーカーが出していますが、メンテ性や消費電力など総合的にはシャープのプラズマクラスター登載空気清浄機がよさそうです(幾つか型番がありますが、空気中だけでなく付着したウィルスを抑制できるものとしては下に示したものが最もコンパクトです)。PM2.5などにも対応しているので、その辺りとの合わせ技としてなら、購入を検討するのもアリかと思います。

  以上、MERS(中東呼吸器症候群)について、その概要と、現時点での対応について検討してみました。新しいことが分かりましたら更新したいと思います。

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