心配性ときどき温泉

心配性な筆者による、「これってどうなの」「こうした方がいいんじゃない」な記事がメインの予定です。それと、たまに温泉とか旅。

カテゴリ: つれづれ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
tea-towels-3314500_1280
congerdesignによるPixabayからの画像

新しいタオルはやっぱり快適

 先日、新しくバスタオルをおろしました。古い方も、特に不満もなくお風呂上りに身体を拭くのに使っていましたが、新しいタオルに触ってみると、やはり使い古したものに比べると使い心地が良いものですね。

うちのタオルのいくつかは今治タオル

 そんな我が家のタオル事情ですが、貰い物などの普通のタオルと、いわゆる「今治タオル」を使っています。正直なところ、そんなに意識していなかったのですが、何年か前に今治タオルが話題になった折に買ってみたところ、何となく他よりも手触りや吸水性が良いように感じ、それから自発的にタオルを入手する時は、今治タオルを選ぶようにしていました。

タオルについて改めて調べてみたよ

 何もなければ、そのまま漠然とタオルを使い続けたかもしれませんが、後述の不当労働に関する報道もあり、ちょっと見直してみたいと思うようになりました。ちょうどいい機会なので、そもそもタオルとはいつ頃からあるものなのか、今治の他に有名な生産地などはないのか、などについても、まとめて調べてみたくなりました。その結果を、ここでは集積してみたいと思います。

 以下、かなり長いので目次を設置しておきます。


タオルの歴史をひも解くと

 いつも特に何も考えず使っているタオルですが、いつ頃どこで発明されたものなのでしょうか。まずはその辺りから探ってみましょう。

起源はヨーロッパ

 タオルの起源について、どうやら確実なことは分かっていないようですが、近代的なタオルの原理がフランスで発明されたのは、1811年のことだということです*1。
 しかし、工芸品レベルとしては、それ以前からアラブ世界に存在していたという説があったり、古代ローマでバスタオル的なものが使われていたという話があったり、さらにさかのぼって、紀元前2000年ころと推定されるエジプトの墳墓からも、タオルに近いものが発見されたりしているといいます。特に古代ローマには、お風呂の文化があったようですし、バスタオルが使われていても驚きません。
 結局のところ確たる起源は不明ですが、ともかく相当古い時代に、ヨーロッパのどこかで作られ始めた、と言うことができるでしょう。
 ちなみにタオルという言葉の語源は、フランス語の「ティレール(Tirer)」やスペイン語の「トアーリャ(Toalla)」あたりから変形したものと言われているそうです*2。近代タオルの原理が発明されたのはフランスですし、フランス語由来なのかもしれません。
 フランス語としての「Tirer」の意味としては「引き出す」とか「発射する」というものだそうです。タオルのパイル地(糸を輪状に布地の上に出した布地)を作り出す挙動から命名されたのかもしれません(この辺りは完全に憶測です)。

日本に到来したのは明治初期

 産業革命や綿花プランテーションという趨勢もあって、近代以後、欧州でのタオル生産が急伸したのは想像に難くありません。そんなタオルが、日本にもたらされたのは明治5(1872)年のことのようです*1。輸入元はイギリスだったようですね。その後、国内でもタオルの生産が始まって、タオル産地が確立されていった、という流れです。
 近代的なタオルの発明から、それほど時間がかからずに(といっても60年あまり経っていますが)日本伝来が果たされたというのは、やはり貿易が盛んになった明治期だったからこそでしょう。江戸幕府の鎖国政策が無ければ、もっと早かったのかもしれません。日本には手拭いという独自アイテムが既に存在しましたが、タオルのふわふわした手触りは、きっと新奇なものとして受け入れられのでしょう。

タオルのサイズ(長さ・大きさ)や種類*3*4

 次は、タオルのサイズについておさらいしてみます。自分としては、普段フェイスタオルとバスタオルくらいしか使いませんが、微妙にサイズの違う種類を含めると、ずいぶんバリエーションが豊富なようですね。

ハンカチ大のハンドタオルやミニタオル

 もっとも小さいのが、ミニタオルやハンドタオルでしょう。おおむね15~40cm四方という正方形をしたタオルです。ハンカチの代わりとしても使えます。
 男性限定(自分限定?)かもしれませんが、大きめのものならギリギリで入浴にも使えますので、遠出をする際などに持っておくと、そのつもりがなくても立ち寄り温泉などに入りやすくなります。

手ぬぐい大のフェイスタオル・少し大きいスポーツタオル

 恐らく最もポピュラーなサイズのタオルが、フェイスタオルでしょう。寸法としては30~36×80~90cmくらいで、これは手拭いとだいたい同じサイズ感です。用途としても、入浴用や洗面台の近くに掛けて顔や手を拭くのがメインですね。
 フェイスタオルと、下のバスタオルの中間的なサイズのタオルが、30~40×80~110cmくらいの寸法のスポーツタオルです。正直、自分はバスタオルと同じように使っていますが、いちおう想定されているのはスポーツ時の汗をぬぐったり、観戦時に日よけとして羽織ったりという使い方だそうです。もちろん、その辺りは好きに使って構わないと思います。

一般的な最大サイズのバスタオル

 一般的に使われる中で最も大きいサイズのタオルが、お風呂上りに身体を拭くバスタオルです。プールなどの後にも使いますね。サイズは50~75×100~130cmくらいとのこと。最近は日本人の体格が良くなっていることもあり、バスタオルの大きさも拡大傾向だそうです。

マラソンタオルなる特殊なタオルも

 上に挙げた以外にも、細長くスポーツなどの応援グッズとして用いられるマフラータオルや、こちらもスポーツなどで休憩時にベンチに敷くベンチタオル(バスタオルよりも全然おおきいようです)などもありますが、用途としては特殊なものと言えるでしょう。
 そして、さらに特殊なタオルとして、マラソンタオルなるものがあることが分かりました。このマラソンタオルは、子どものマラソン大会などに際して親御さんが手づくりするもので、バスタオルなどを加工してベスト状にしたものを、体操着の下に着て走り、走り終えたら汗を吸ったタオルだけを脱いでしまうというものです。汗をかいたままだと風邪をひいたりしそうですし、なかなか有効なタオルのバリエーションと言えそうです。
 このマラソンタオルは、なぜか奈良県でしか使われていないようですが、マラソン大会以外にも色々と利用できそうです。下記のように商品化されたり、ハンドメイド品が「メルカリ」等でひそかに(というほど秘密裏というわけでもないですが^^;)売買されているようですので、奈良県以外の方でも入手することはできそうです。


汗シャットタオル2枚セットまとめ買い 

国内のタオル産地を探す

 気になっていた日本国内のタオル産地についても、確認してみたいところです。ずばり、現在の日本国内で有名なタオルの産地は、3か所あります。冒頭でも言及した愛媛県今治市の今治タオルと、大阪泉佐野市の泉州タオル、そして三重県津市のおぼろタオルです。
 しかし、これらのタオル産地とは、何によって産地とされているのでしょうか。
 例えば農作物なら土壌や気候によって産地が決まると思うのですが、工業製品であるタオルの場合、どういった要因によるのか、にわかには分かりません。単純に“伝統的にタオル作りが盛んだから”という理由もあるとは思いますが、それ以外にも要素があるのではないかと思います。それは、やっぱり材料なのでしょうか。それとも、加工に適した環境があるということなのでしょうか。

綿の産地とはあまり関連なさそう

 タオルの材料は主に綿のようですが、日本国内で綿を生産しているところはごく少数で、工業品として作られていることはほぼ皆無のようです*5*6。つまり、国内生産とはいえ、大多数のタオルは海外から輸入された綿で作られていることになります。
 ということは、素材である綿は、産地とはあまり関係がない、ということになるでしょう。

タオル産地の条件の一つは“良質な水”みたい

 では、タオル産地はその土地の資源的な要素とは全く無関係なのでしょうか。今治タオルのブランドサイト*7を見ていたところ、そうとも限らないと言える要素を発見しました。それは、タオル作りの「晒し」(不純物や糊を取り除き漂白すること)や「染色」といった工程で使われる“水”です。
 上記のブランドサイトによれば、今治には「高縄山系を源流とする蒼社川の伏流水や霊峰石鎚山より流れ出た地下水など、極めて重金属が少なく硬度成分も低い、晒しや染めに適した良質の水」が豊富とのこと。泉州タオルの産地である泉佐野市もまた、水なすなどの野菜やお酒も作られていることから、やはり昔から水が良いところなのでしょう。大阪タオル工業組合の泉州タオルの説明*8には「和泉山脈の豊富な地下水」がタオル作りに貢献している旨が書かれています。地名の由来的にも、頷ける気がします。
 津についても、三重の豊かな地下水を井戸から汲み上げ、タオル作りに活かしているとの記述が、公式オンラインストアの記事にあります*9。もともと木綿の産地だったこともあって、現在もタオル産地なのでしょう(ちなみに国内で木綿の生産がどこから始まったかについては、実は今のところ確かな史料が無いようです)。
 以上から、良い水を大量に使えるというのは、タオル生産において無視できない要素であることは確かでしょう。そういえば、津・泉州・今治を地図上に示すと、おおむね一直線に並ぶのが少し不思議な気もします。タオル作りに適した地下水脈でもあるのでしょうか。。

今治タオル:有名だけど不当労働が気になる

 タオル産地の条件などについて考えてきました。以降は具体的な3つのタオル産地について、特色などをまとめてみたいと思います。一番手はやはり、もっとも知名度があると思われる今治タオルからいってみましょう。

改めて、今治タオルとは

 もはや多くの人の知るところかもしれませんが、今治タオルとはどんなタオルなのか、改めて確認してみます。
 今治タオルは、その名の通り愛媛県今治市で生産されているブランドタオルです。先述の通り、タオルづくりに適した軟水だという「蒼社川の伏流水」と熟達した技術によって、安心で柔らかいタオルを量産している、とされます。
 ただし、今治市で作られているからといって、すべてが今治タオルと呼ばれるわけではないようです。

今治タオルと今治産タオルの違い

 では、ブランドとしての今治タオルと、単純に今治産のタオルとでは何が違うのでしょうか。ずばり言ってしまうと、今治タオルとして認定されるための品質基準*10が設けられており、それをクリアしたタオルだけが今治タオルを名乗ることができるということのようです。
 今治タオルを謳うための品質基準には「タオル特性」「染色堅牢度」「物性」「有機物質」という4つの区分があり、個別の項目を併せると合計12項目となります。大まかに言って、吸水性や脱毛率、洗濯や汗への耐久力、丈夫さなどがテストされるみたいですね。

技能実習生の不当労働報道を受けて

 実際に使って分かっていることですが、今治タオルの吸水性や柔らかさは確かに素敵です。それが気に入って使っていたところ、今年6月にNHKのドキュメンタリー番組「ノーナレ」にて、今治地域の縫製工場で働いているベトナム人技能実習生たちの、過酷な労働環境について人々が知るところとなりました。今治タオル工業組合は、ほぼ即座に報道されたのは「組合員ではないが、組合員等の下請け企業」であるものの、「組合にも社会的責任及び道義的責任がある、労働環境の改善に努める」と発表しています。
 この8月末に同組合はブランドを持続させるためとして「サステナビリティ方針」を始めとする複数の方針を発表し、ブランドを再構築する、としています*11。が、そうした発表からもまだ日は浅く、今治タオルの生産現場がいま現在どうなのかは未知です。なんだか、労働環境としては産業革命だのプランテーションだのの頃とあまり変わらない感じがして、微妙な気持ちになります。
 タオルに限ったことではありませんが、やっぱり“誰かが泣いて作ったもの”というのは、気が付く限りは使いたくないですね…。自分としてはこれといった対応策もなく、そうした現場がゼロになるよう祈るしかないのが歯がゆいですが。
 そうした点もあって、ブランドといえば今治だけ、という現在の我が家のタオル事情は見直していきたいと思います。ブランドタオルにこだわるとしても、下に書いたように他に幾つかの選択肢はあります(ただ、それらのタオルにしても労働環境がどうなのかは見えにくいのですが…)。
 ベーシックな今治タオルは以下のような品です。だいたい5枚で2000円程度という感じでしょうか。


今治タオルブランド認定 OSKシリーズ フェイスタオル 5枚セット

泉州タオル:日本製タオルの元祖

 続いて触れるのは、大阪の泉州タオルです。どうしても今治タオルが有名過ぎるために隠れがちですが、実は日本のタオル発祥の地は、このタオルの生産地である泉州(現在の大阪府泉佐野市周辺)だと言います。この地でのタオル作りが始まったのは、明治20(1887)年。上で書いたタオル伝来から15年後に始められ、以来130年の歴史があるということです。

後ざらし製法という特徴

 そんな伝統ある泉州タオルですが、その実力はどんなものなのでしょうか。特徴的な工程として紹介されているのは、「後ざらし」という製法です*12。
 製作時に付いた糊や、原料にもとから付いていた油などの不純物を洗い流す工程を「さらし」と呼ぶそうですが、例えば今治タオルでは製法上、これをタオルを織る前に行う「先ざらし」を採用しているようです*13。これに対して、泉州タオルが採用しているのが、タオルとして織り上げた後に行う「後ざらし」。タオルになったあとに洗うということで、清潔さ・使い始めから良好な吸水性・柔らかな肌触りを実現している、ということになるようです。

個人・企業用ノベルティに使えそうな「名入れ」

 泉州タオルの質については、上記の「後ざらし」以外の特徴は、見た感じあまり無いようでした。
 ただ、普通に使うという視点を離れて、贈答品や記念品などのためにオリジナルタオルを作るための「名入れ」については、公式オンラインショップを見る限り*14*15、今治タオルよりもオーダーできる加工の選択肢が多いようです。
 普通に使っていると見過ごしてしまいそうですが、個人で事業をやっていたり、会社でそういう部署におられる方にとっては一考の価値があるかもしれません。
 ただ、肝心の価格については見積もりを取ってみないと分かりませんので、その点は留意が必要でしょう。
 ちなみに、普通に買おうとすると、以下の品を例にすれば10枚で2000円程度。全体的な傾向は未確認ですが、この品に限っては今治タオルの半額くらいで入手できるようです。


白タオル 業務用 泉州フェイスタオル

おぼろタオル:独自技法による繊細な作りが興味深い

 今治、泉州という二大メジャーどころのタオルを見てきました。さらに、“三つ目のタオル”として知られているというのが三重県津市のタオルで、名称を「おぼろタオル」と言います。
 今治・泉州のように“地名+タオル”式でいくと「津タオル」になり、語呂が悪いのでそういう名前になったのかと思いましたが、それだけが理由ではなさそうです。その辺りも含めて詳細を確認してみましょう。

40番手の細糸使用が最大の特徴

 おぼろタオルの根源的な特徴ですが、ずばり言ってしまうと“使う糸の細さ”ということになろうかと思います。
 言うまでもなく、タオルというものは糸を織って作る織物の一種なのですが、通常のタオルに使われる糸は、「20番手」だということです*16。この「番手」というのは、“ある重さあたりの糸の長さ”を表す単位で、数字が大きくなるほど糸は細くなります。
 公式オンラインストアの「コラム」の記事*17を拝見しますと、おぼろタオルに用いられている糸の太さは40番手。普通のタオルの倍は細い糸を使っていることになります。
 同コラムでは、ボリューム、軽さ、吸水性、拭き心地、速乾性という、おぼろタオルの5つの特徴が列挙されていますが、そのほぼ全ては、この細い糸を使っていることによると言えるでしょう。

濡れて際立つ、おぼろ染め

 また、名前の由来となった技術「おぼろ染め」も見逃せません。おぼろタオルの創業者で画家でもあったという森田庄三郎という人が発明したらしいのですが、「乾いているときは柄がおぼろげに写り水に濡れると柄が鮮明に浮かび上がる」*18のだといいます。なんとも風情あるタオルではないですか。
 以上のような特徴と、作られてきた経緯*19を見るに、おぼろタオルはお風呂で使うのに特化したタオル、と言えそうです。
 見たところ、おぼろタオル株式會社という1社のみによる自社内一貫生産なので、他2つのタオルほど大量には出回っていないのかもしれません。けれど、その点も含めて自分にとっては興味深く感じられます。
 正直、今治タオルと泉州タオルには、それほど品質に違いが無いんじゃないかと思っているのですが(失礼)、細い糸を使っているおぼろタオルは、使い心地に明確に違いがありそうで、自分としては気になることしきりです。
 以下のタオルは、おぼろタオルのラインナップ中でも比較的スタンダードな品と思われます。5枚で3000円と、今治、泉州で挙げてきたものに比べると割高ではありますが、この辺りから試してみたいところです。


普段使うものだけに、よく知って選びたい

 挙げた3つ以外にも、知る人ぞ知るタオル産地があるみたいなのですが、とりあえず今回はここまでにしておきたいと思います。
 タオルというと、あまりにありふれているので、大して気にしない方もおられるかもしれません。けれども、じかに体に触れるものですし、使い心地の良さは、きっと日々を快く過ごすために小さからぬ役割を果してくれるのではないかと思います。
 そして、その快さには、やっぱり“そのタオルがどう作られたか”も含まれるのではないでしょうか。タオルについても、それ以外の物事についても、かかわった人たちが納得のいく環境で作られたものを評価していきたいところです。

 以上、たいへん長々しくなりましたが、タオルについて改めて考えてみました。また気付いたり考えたことがあったら、何かの形にしたいと思います。

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 ※ブログのランキングに参加しています。
 この記事が面白かったり、お役に立ったなら、以下のいずれかをクリックして頂けますと幸いです(1つ当たり1日1回有効)。
  にほんブログ村 その他生活ブログ その他生活情報へ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
640px-Angel_chimes1

 先日、池袋の大型書店・ジュンク堂に行ったところ、1階の出入り口付近にあったオブジェに目が止まりました。それはかなり大きいものでしたが、見覚えがあったのは、自分が子どもの頃に家にあったクリスマスの飾りによく似ていたからです。
 真鍮のような金属で作られたそれは、ジュンク堂のものよりも全然小さいものでしたが、基本的な構造は同じでしょう。燭台のようにろうそくを立て、その熱で発生した上昇気流が上部のプロペラのような部分を回し、そこから吊された天使などの部品が鐘を叩いてチリチリという音を出すというものです。
 要するに最初に挙げた画像の通りの品なのですが、言葉で説明すると随分と分かりにくいですね。実際に動いている様子は、以下の動画をご覧いただくと良いかと思います。
 子どもの頃は何となくクリスマスのお飾りという認識しかありませんでしたが、これは一体、どういうものなのでしょうか。気になったので、少し調べてみました。

正式名称はエンジェルチャイム
 正式名称が解らないので、まずは「クリスマス ろうそく 回る」などの言葉で検索してみました。色々と見てみたところ、この飾りの正式名称は「エンジェルチャイム(Angle chaimes)」というそうです。
 英語版Wikipediaの記載によれば、アメリカでは1900年ごろにドイツ系の会社で作られたのが始まり*1だとか。なんとなく歴史がありそうだと思っていたのですが、意外と最近になって作られたものみたいですね。
 また、スウェーデン製のものが、第二次世界大戦後に世界的に人気になったという記述も幾つか見られました*2。それらを紹介した文章によれば「SwedenのGefleにあったAnderson&Boberg社によって初めて作り出されて、世界中で大ヒットした」ということで、これは先のWikipediaの記述と矛盾するように思われますが、多分、同じ名前の同じような商品が離れたところで登場した、ということではないかと考えます。
*1:Angel chimes - Wikipedia
*2:Amazon | Swedish Angel Chimes スウェーディッシュ エンジェル チャイム [並行輸入品] | 北欧雑貨 | キャンドル・キャンドルスタンド 通販


起源は恐らくクリスマスピラミッド
 なぜそう言えるかといいますと、調べるうちに、アメリカのドイツ系企業もスウェーデンの会社も、同じ「クリスマスピラミッド」というものを起源としてエンジェルチャイムを作ったようだと思い至ったからです。
449px-Weihnachtspyramide_Erfurt
▲巨大なクリスマスピラミッド

 「ピラミッド」と名前にありますがエジプトとは無縁で、クリスマスピラミッドとは、ドイツのエルツ山脈地方の鉱山労働者の民間信仰に根ざしたオブジェとのこと*3*4。ドイツ語では「Weihnachtspyramide」と言うそうで、原語から既にピラミッド(pyramide)という言葉を使っているのに驚きます(でも、「ピラミッド」という言葉も元はギリシア語との説もありますし、同じヨーロッパの言語であるドイツ語に「ピラミッド」があっても、それほど奇妙ではないのかも)。
 語源はともかく、上に載せたクリスマスピラミッドの画像をご覧いただければ、基本的な構造はエンジェルチャイムと同じだということが分かるかと思います。
 その起源は中世にまで遡れるようで、元々は冬の憂鬱さを紛らわすものだったようです。それが、同じような目的でも使われていた、ろうそくの文化と混淆して、クリスマスピラミッドになった、という感じでしょうか。更に言えば、これがクリスマスツリーの原型、との説もあるようです。
*3:Christmas pyramid - Wikipedia
*4:Käthe Wohlfahrt


 思えば、ジュンク堂に置かれていたのも、エンジェルチャイムではなくクリスマスピラミッドだったのかもしれません。今も色々な種類のものが販売されているようで、木製の味わい深さを、エンジェルチャイムよりも好ましく思う人もおられることでしょう。


「キャンドルホルダー」の名前で派生品も色々
 スウェーデン製のエンジェルチャイムについては、その後その会社が閉鎖され、最近になってトルコの会社が製品の生産を引き継いだそう*2。ですが、あまり大量には作っていないみたいで、品薄状態のようです(すごくプレミアが付いているみたい)。

 ただ、派生商品と言いますか、「ろうそくが燃えることによる上昇気流でクルクルするオブジェ」は、色々なところで作られているようです。それらの多くは「キャンドルホルダー」「回転」といった言葉で検索すれば沢山みつかります
 価格も手ごろですし、もし家で楽しみたいということならば、この辺りから始めてみるのが良いかもしれません。

ろうそくは蜜蝋が本格的かも
 ただ、以前キャンドルナイトについて書いた時(ライトダウンの夜、和ろうそくの灯でお風呂はどうかな)にも触れましたが、ろうそくの材料には少し留意した方が良いかもしれません。ポピュラーなパラフィン製のろうそくは、燃焼させることで化学物質を出し、ぜんそくや、皮膚トラブルを引き起こすとされています。
 では、どんな原料が良いのかと言えば、やはり以前の記事の通り、蜜蝋(みつろう)や、ソイ(大豆)ワックス、パームワックス、コットンシードワックスということになります。が、ことエンジェルチャイムやクリスマスピラミッドに用いるのなら、蜜蝋が良いのではないか、と思います。
 というのは、キリスト教とミツバチには深い関わりがあるためです。一説によれば、ハチミツの甘さはキリストの慈悲を表し、ミツバチの針は最後の審判のシンボルであり、雌であるミツバチによって作られた蜜蝋のろうそくは、処女懐胎で生まれ、自らを人類の灯として捧げたイエス・キリストになぞらえることができる、とか。

 蜜蝋=キリスト説はともかくとしても、キリスト教は養蜂と蜜蝋とは深い関係があるのは確かなようです*5。クリスマスで用いるろうそくも、古式にのっとるとすれば、蜜蝋のものがよいでしょう。
 上の蜜蝋ろうそくは直径3.9cm。「ティーライト」と呼ばれる種類の普通の大きさでしょう。これまでに挙げたクリスマスピラミッドやキャンドルホルダーを1つ1つ確認してはいませんが、「ティーライト」を用いるものであれば、だいたい寸法が合うのでは、と思います。
*5:ヨーロッパの養蜂と民俗文化

 以上、池袋ジュンク堂から始まって、エンジェルチャイムとクリスマスピラミッドの起源を探り、キリスト教と蜜蝋の関係まで調べてみました。今年も素敵なクリスマスになりますように。

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 ※ブログのランキングに参加しています。
 この記事が面白かったり、お役に立ったなら、以下のいずれかをクリックして頂けますと幸いです(1つ当たり1日1回有効)。
  にほんブログ村 その他生活ブログ その他生活情報へ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
 最近、新しいデジカメを買い、古いものの中身を整理していたのですが、所用で熊本に行った時の写真が出てきました。日付をみると、2016年の6月下旬。熊本地震から2か月ほど経った頃です。
 熊本市内や、足を伸ばして行った菊池温泉の様子などが撮られていました。大した分量でもないのですが、せっかくなので、ご紹介しようと思います。

IMGP4516
 1枚目は、熊本空港に着陸する前に撮った市内の様子。空港から市内まで乗ったタクシーの運転手さんに訊ねたところ、青いモザイクのように見えるものは、家々にかけられたブルーシートとのことでした。

IMGP4518
 この時の熊本行きは、まぁ仕事のようなものだったのです。到着そうそうに打ち合わせを1つ済ませ、宿泊先に向かう途中で撮った2枚目。熊本市街の中心部にあるアーケードの様子です。横断幕にある「がまだす」とは、「頑張る」という意味のようです。

IMGP4517
 まだ立ち入り禁止となっている店舗テナントが結構ありました。

IMGP4519
 アーケードからほど近いホテルにチェックインし、その部屋から1枚。小さくですが熊本城が見えます。地震で熊本城にも被害が出て、つい最近(2018年4月)、天守閣の“しゃちほこ”が復元されたというニュースがありました。
 ホテル内の写真がなく、記憶も曖昧ですが、泊まったのはアークホテル熊本城前楽天トラベル)ではなかったかと思います。おおむね快適な宿でした。

IMGP4520
 一休みしたのち、夕食のために再び外出。熊本市内の本屋さんの1つ、金龍堂まるぶん店も、まだ復帰していないようでした。シャッターが閉じられ、貼り紙がしてあります。

IMGP4521
 地元の方々のメッセージも沢山ありました。愛されている書店だなぁ、と。
 もちろん、このあと営業を再開し(16年11月)、現在も営業中です。

IMGP4526
 うろうろと歩いて、小さな居酒屋に入りました。店内はお客もお店の方も活気があって、地震の影響なんてどこ吹く風、という感じで頼もしいです。
 写真は、ちょっと珍しいひょうたんの漬物。酸味が美味しいです。

IMGP4527
 あくる朝。ホテルを出たところから堀を挟んで熊本城の敷地を撮影。
 あいにくの雨でしたが、もう1件の打ち合わせまで少し時間があるので、ちょっと観光してみることにしました。

IMGP4528
 自分が割と好きな文豪・夏目漱石は、教師として熊本に住んでいたことがあるのですが、その時の邸宅跡が残っています(夏目漱石内坪井旧居)。

IMGP4531
 漱石は、熊本時代に頻繁に引っ越しをしていたそうですが、この5番目の家に最も長く住んでいたとのこと。

IMGP4530
 しかし、こちらも地震の影響によって当分の間は入れないようでした。残念。

IMGP4532
 仕方なく、外観を撮ってきました。

IMGP4533
 雨の熊本市街を逍遥します。
IMGP4534
 漱石旧居が空振りに終わり、たまたま思い出して行ってみたのが、こちら。尚絅学園です。
 熊本市に本社を置くテレビゲーム開発会社「アルファ・システム」の代表作、熊本を舞台にした『ガンパレード・マーチ』で、ここをモデルにした学校が登場するということで、一部では有名です。かつて自分も遊んで、この校名は印象に残っています。

 しばし市内観光ののち、打ち合わせも済ませて所用は終了。帰りの飛行機は夕方でしたので、まだ空港には直行せず、ほど近い菊池温泉という温泉地に行ってみることにしました。
IMGP4536
 バスに揺られて到着した菊池温泉。地名のもととなった菊池一族の第15代当主、菊池武光公の騎馬像が迎えてくれました。

IMGP4539
 菊池氏を祀った菊池神社もありましたが、地震の影響か立ち入り禁止でした。

IMGP4543
 美術館や資料館など、気になる施設も結構いろいろありましたが、たっぷり時間があるわけでもありません。やはり最優先は温泉ということで、立ち寄りで2か所ほど、お湯を借りることとしました。

IMGP4540
 まず向かったのは、中心部から少し外れにある、木立の中にたたずむ宿、清流荘楽天トラベル)。立ち寄り入浴は500円です。源泉掛け流しのお湯はぬるりとした感じで、安らぎます。

IMGP4545
 もう1か所、どこのお湯に入ろうかな…と歩いているうちに見つけた、白龍神輿の置き場所。

IMGP4546
 菊池には白い龍の伝説が残っており、毎年8月上旬にお祭りが催されるとか。

IMGP4547
 もう少し歩いて、こちらも掛け流しのお湯が楽しめる望月旅館楽天トラベル)にしようと決定。

IMGP4552
 味のある看板が迎えてくれます。

IMGP4548
IMGP4549
 復興ボランティアらしき方々がミーティングをしている、フロントのロビーを抜けて、いざ入浴。こちらも自分以外の方はいないようでした。入湯料は失念してしまいましたが、清流荘と大して変わらなかったと思います。

IMGP4551
 やはりこちらも「化粧の湯」といわれるアルカリ性のお湯。静かな風に吹かれて露天に入るのは格別でした。

IMGP4553
 お湯から上がって、お茶を飲みつつ、空港へ向かうバスを待ちます。そういえば雨もあがっていました。

IMGP4557
 バスの車窓から撮影。

IMGP4558
 緑の中を走る、という感じです。

IMGP4561
 次第に夕暮れになっていき、緑豊かな風景を染めていきます。

IMGP4562
 空港に到着し、お土産をいくつか購入しました。空港内もまだ復旧が終わっておらず、あちこち立ち入り禁止の区画がありました。

IMGP4563
 日も沈みかけ、フライトの時間も迫ってきます。

IMGP4566
 空港内の食事ができる施設の復旧もまだ。臨時店舗として「がんばる軒!!くまもと」が設置されていました。カレーなどを注文して、早めの夕食を頂くことに。

IMGP4568
 日没の頃、東京に向けて離陸。観光旅行とも言えない1泊でしたが、存外たのしく過ごせたと思います。

 その後も、熊本の方と話す機会がありますが、熊本城だけでなく、多くの面で復興にはまだ時間がかかりそうとのこと。自分にできることは些少ですが、なぜか色々と縁のある場所ですし、また訪れたりできたら、と、2年前の写真を見ながら思った次第です。

IMGP4544


/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 ※ブログのランキングに参加しています。
 この記事が面白かったり、お役に立ったなら、以下のいずれかをクリックして頂けますと幸いです(1つ当たり1日1回有効)。
  にほんブログ村 その他生活ブログ その他生活情報へ

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
a0027_001024

 関東では、しばらく涼しい日が続きましたが、梅雨も明け、また猛暑の日が戻ってきそうです。これだけ暑いと、いくら温泉が好きでも二の足を踏んでしまうこともあるかと思います。自分もそうです。

●“冷たい温泉”を探してみよう
 それでは発想を変えて、むしろお湯ではなく冷たい泉水にならば、入ってみたくなるのではないでしょうか。大分県にはその名も“寒の地獄”という温泉があり、効能ある冷たい温泉(矛盾するような表現ですが、温泉法によれば、源泉温度が25℃以下であっても、既定の成分を含んでいれば温泉と呼んでいいそうです)で有名です。
 逆に言えば、そうした冷たい温泉は、夏の暑さの中でなければ、なかなか入る勇気が湧かない温泉とも言えそうです(実際、寒の地獄温泉は夏期限定とのこと)。
 よい機会ですので、そうした冷たい温泉が全国にどれだけあるか、探してみることにしました。

●選んだ基準
 ただ、「冷たい」と言っても、それだけでは曖昧です。一般的に40℃以上あれば人間は「いい湯だ」と感じると思いますが、だからといって35℃が「冷たい」かというと、そこまででもありません。上述の法律に即して言えば25℃以下とすべきなのかもしれませんが、あまりに冷たい温度ばかりでも選択肢が狭まってしまうと思いましたので、ここではもう少し幅を持たせ、以下のような基準で選んでみました。
  1.掛け流し源泉の浴槽に入れること
  2.その水温が低温(30℃程度より下)であること
  3.加温された浴槽についても、可能な限り循環等はさせていないこと

 1.は、大前提と言っていいでしょう。もともと温度が低いところに入ろうといういうのですから、加温や加水の必要性は低めでしょう。2.が重要で、だいたい折衷案的な温度のラインはこの辺りではないかと思って設定した次第です。
 3.については努力目標です。さすがに冷たい浴槽だけでやっている宿はなく、だいたい温めた浴槽とセットになっているのですが、できればそちらも、加温はすれど循環等は無い方がいいと思って基準に含めました。

●源泉掛け流しで“冷たい温泉”が楽しめる温泉宿一覧
 以上の基準によって探してみたところ、以下の宿が挙がりました。宿名の後ろの括弧の中の数字は、源泉温度です(だいたい色で温度が分かるようにしてみました)。
※画像は「じゃらんnet」等から、あるいは自分で撮影したものもあります。よい画像が見つからなかった一部の宿については、近隣地域の画像や「画像なし」表示としています。
※宿名は宿のサイト、その下の行は各旅行サイトへのリンクです。

●山梨県
裂石温泉 雲峰荘26.6℃
日本秘湯を守る会
IMGP1426
 こちらは泊まったことがあります。県東部、東京からも割と近い塩山から山に入ったところにある宿です。静かで家庭的な宿ですが、ワインで有名な勝沼がすぐ隣のため、テイスティングコーナーなどもあります。大浴場で源泉に入ることができます。ちなみに露天風呂は混浴です(女性用に“ゆゆぎ”の貸し出しあり)。
 泉質はアルカリ性単純泉。胃腸病、冷え性、病後回復、リュウマチなどに効能があります。

岩下温泉旅館 28℃
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル

 3人の女将の手によると思われる、女性的な優美さを感じる宿。少し離れた所にある旧館で、山梨県最古といわれる源泉風呂に入ることができます。それ以外の湯も「加温のみ」とのこと。
 皮膚病・胃腸病・婦人病・神経痛・筋肉痛・関節痛などに効能あり。飲泉もできるようです。

下部温泉 くつろぎの宿 裕貴屋31℃) 
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル  ゆこゆこネット

 武田信玄公の“隠し湯”とされる下部温泉の宿です。洞窟岩風呂で低温の旧源泉に浸かれます。51℃の新源泉もありますが、そちらは循環等あり。
 アルカリ単純泉で、骨折、捻挫、打ち身、やけど、疲労回復、美肌などに効果があり、良質な飲泉としても有名です。

十谷上湯温泉 源氏の湯31.3℃
日本秘湯を守る会
v1469114075
画像は宿の周辺を流れる大柳川。「フォト蔵」当該ページより掲載。
著作権は撮影者sumomojam氏にあります。ライセンス・免責事項については上記サイトの規約の通りです。
 甲斐源氏の発祥の地とされる渓谷のただ中に建つ秘境の宿です。周囲が水と木に囲まれ静養には良さそうです。
 3つある風呂のどれでも源泉を味わえます。渓流野天風呂は混浴のようですが、いちおう時間で区切られている模様です。

●長野県
毒沢鉱泉 神乃湯2℃
楽天トラベル じゃらんnet  Yahoo!トラベル  日本秘湯を守る会

 諏訪湖のほとり、下諏訪の駅から山間に入ったところにある宿です。ここは泊まったことがあります。恐ろし気な名前とは裏腹に、神仏の有難さを大切にしている(怪しい意味ではなく)宿という感じです。神秘体験をする人もいるとか。大浴場にある冷泉槽で源泉に入れます。旅館のサイトには「2℃」という恐ろしい源泉温度が書かれていますが、これは気温が2℃の時とのことですので、夏場なら20℃弱はあるのではと思います。
 泉質は含鉄-アルミニウム-硫酸塩冷鉱泉。神経痛 ・筋肉痛 ・五十肩 ・運動麻痺 ・関節のこわばりなどに効能があり、飲めば貧血・慢性消化器病が改善すると言われています。

奥蓼科温泉郷 渋御殿湯26.3℃31.1℃
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル

 八ヶ岳(天狗岳)の登山口にある山小屋的な秘湯です。ここ自体も標高1880mという高所にあり、登山と併せて訪れたいところです。カモシカなども周囲に生息しているようです。渋御殿湯(26.3℃)、足元湧出の長寿湯(31.1℃)、上がり湯(温湯)という順番での入浴が宿のお勧めとか。
 泉質は単純酸性硫黄泉。慢性皮膚病・婦人病、きりきず、高血圧症、動脈硬化症、神経痛、筋肉痛などに効能があります。お湯が底から湧くためお湯が空気に触れない足元湧出は、とても良質な温泉ですが、男湯のみとのこと。

信玄の薬湯 渋・辰野館21.2℃)
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル

 こちらは上記の渋御殿湯から少し山裾に下ったところにある宿。家族旅行には、こちらの方が合いそうな気がします。源泉の冷泉と温湯、交互に入浴することが可能で、飲泉してもいいようです。
 泉質は単純酸性硫黄泉。胃腸病、リューマチ、婦人病、皮膚炎などに効能があるようです。

明治温泉旅館23.7℃
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル  ゆこゆこネット

 上記から更に下って、東山魁夷の「緑響く」のモデルになったとされる御射鹿池(みしゃかいけ)に最も近い(徒歩10分)宿。昭和モダンを感じさせる佇まいかと思います。大浴場にて、打たせ湯として掛け流されている源泉の冷泉と、加温された浴槽に入ることができます。
 泉質は鉄炭酸泉。特に効能は記させれていませんが、冷泉と加温浴槽に交互に入ることで身体が温まり、新陳代謝がよくなるそうです。

●新潟県
燕ハイランドロッジ21~25℃
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル ゆこゆこネット

 妙高高原の温泉地、燕温泉の奥にある欧風な宿です。ブナの木に囲まれて、日本を離れた気持ちになることでしょう。ヨーロッパ風な外見で、食事も洋食風(夕飯は和食も可)ですが、部屋は畳敷きもあるようです。大浴場の加温湯と、冷泉の露天風呂に交互に入浴することが推奨されています。
 泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉。リウマチ、婦人病、皮膚病、痔疾などに効果があるとされています。

●岐阜県
湯屋温泉 炭酸泉 奥田屋15.4℃) 
楽天トラベル
mark_onsen_nashi
 下呂市温泉郷、湯屋温泉にある炭酸泉が自慢の宿です。温泉開湯の伝書が残るなど由緒正しい宿で、湯治客にも対応しています。11月になると、手打ちそばなども食べられるようです。男性用しか確認が取れませんでしたが、冷泉の湯船があるそうです。
 泉質は含二酸化炭素・ナトリウム・炭酸水素塩・塩化物泉。慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病、慢性便秘などに効能ありとのこと。

●大阪府
汐の湯温泉17~18℃) 
楽天トラベル
mark_onsen_nashi
 大阪府の最北に位置する能勢町にある宿です。旅館というよりも宿泊施設といった趣ですが、豊かな自然と季節ごとの料理はなかなか良さそうです。2階浴場にて、炭酸泉の源泉に入ることができます。
 泉質は含二酸化炭素-ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉。浴用で神経痛、筋肉痛、関節痛など、飲用にて慢性消化器病、慢性便秘、糖尿病、痛風、肝臓病などに効果があるとされています。

●和歌山県
花山温泉 薬師の湯26℃
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル Yahoo!トラベル

 JR和歌山駅から車で10分ほどに位置する宿。歴史は古く、そもそもの起源は平安時代まで遡ると言われています。異なる温度の浴槽が幾つかありますが、そのうちの1つが源泉掛け流しです。それとは別に普通の水風呂も用意されているようで、温冷入浴が推奨されています。
 泉質は含二酸化炭素・鉄・カルシウム・マグネシウム・塩化物・炭酸水素塩泉。神経痛、筋肉痛、関節痛、打ち身、痔疾、冷え性など種々の症状に効果ありとのこと。

●愛媛県
湯之谷温泉18.4℃
楽天トラベル じゃらんnet

 霊峰・石鎚山のふもとに建つ宿です。敷地内を「歩きへんろ道」が通っているということで、お遍路さんの宿泊先としても有難がられているとのこと。源泉そのままの水風呂はもちろん、それを薪で焚いたという温浴槽も良さそうです。
 泉質はナトリウム・塩化物・炭酸化水素塩冷鉱泉。浴用により美肌効果、神経痛、腰痛、リュウマチ、冷え性、痔疾などに効果があり、飲用すれば胃痛など慢性消化器病に効果があるとされています。

●大分県
寒の地獄旅館13~14℃
楽天トラベル じゃらんnet るるぶトラベル Yahoo!トラベル 一休.com 日本秘湯を守る会

 熊本県との県境に迫った、九重連山の登山口の近くにある宿です。前述しましたが、掛け流しの冷泉がある宿として、おそらく最も有名なところと思います。冷泉は7~9月限定(混浴のため水着や短パンなど着用とのこと)で、身体が冷えたら暖房室で温まります。名前から冷泉しかなさそうに思えますが、もちろん加温した温浴槽もあります。
 泉質は単純硫化水素泉。浴用で皮膚病、慢性関節リューマチ、神経痛、胃腸病、糖尿病、婦人病など、飲用で慢性筋肉リューマチ、痛風、神経麻痺などに効果があるそうです。

赤川温泉 赤川荘25~26℃

画像は姉妹館である「赤川温泉 スパージュ」掲載サイトより。
 こちらは更に県境近くの久住高原に建つ宿です。国立公園特別地域にあるため、自家発電で運営されているという点も特徴的でしょう。現在は繁忙期以外は週末しか営業していないようですが、静かな環境の中で過ごせると思います。2つの浴室それぞれに源泉の冷泉浴槽と加温した温浴槽があり、片方からは滝を見ながら入浴できるとのことです(男女日替わり)。 現在、旅行サイトには掲載されていないようですので、予約は宿のサイト経由か電話のみのようです。
 泉質は含二酸化炭素・硫黄-カルシウム-硫酸塩冷鉱泉。浴用によって神経痛、関節のこわばり、慢性消化器病、慢性皮膚病などに効果があり、飲用によって糖尿病、痛風、便秘などに効果があります。

長崎県
九十九島温泉 花みずきSASPA20℃) 
楽天トラベル じゃらんnet  るるぶトラベル

 佐世保の中心部からも近い、県西北部に位置する西海国立公園に面した宿です。「SASPA」とは宿がある土地の通称「サスパ湾」に由来するとのことですが、ネットで調べた限りではあまりメジャーな呼称ではなさそうでした(「させぼ」の語源とも思われますけれど)。ちょっと古めな感じですが、入江と緑の迫る立地と不思議な雰囲気は珍しいかと思います。まずサウナで身体を温めてから掛け流しの冷泉につかるのがお勧めのようです(「じゃらん」の口コミによりますと、2016年7月19日現在、大浴場は改修中とのこと。泊まる際は事前に確認した方が良さそうです)。
 泉質は含鉄-ナトリウム・カルシウム・マグネシウム-塩化物泉。神経痛、関節痛、打ち身、痔疾、慢性皮膚病、火傷などに効能があるとのことです。

宮崎県
湯之元温泉20~22℃
mark_onsen_nashi
 霧島山麓に建つ、明治35年創業という歴史ある温泉宿です。その名も「そのまんま源泉」で、冷たい源泉が味わえます。冷たさもさることながら、炭酸がかなり強く、ラムネに入っているような感覚だとか。それとは別に、霧島裂罅水の源流を使った水風呂も楽しめます。飲泉については記述がありませんでしたが、鉱泉で炊いたおにぎりが名物となっています。 こちらも予約方法は、宿に直接連絡するのみのようです。
 泉質は炭酸鉄泉。慢性消化器病・神経痛などに効能があります。

 とりあえず、今のところは以上です(東北から北については、通常の温泉が沢山あるからか、調べた限りでは良いところが見つかりませんでした)。また見つかりましたら、随時追加したいと思います。
 以上、源泉掛け流しで“冷たい温泉”が楽しめる温泉宿を探してみました。


/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 ※ブログのランキングに参加しています。
 この記事が面白かったり、お役に立ったなら、以下のいずれかをクリックして頂けますと幸いです(1つ当たり1日1回有効)。
  にほんブログ村 その他生活ブログ その他生活情報へ
 

    このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
139859812_org

 数年前の今ごろ(6月初旬)、山口県の長門にある温泉宿に行く機会がありました。お湯も食事も自分にとっては満足いくものだったのですが、何より宿の近くを流れる音信川(おとずれがわ、と読むそうです。蛍にまつわる悲恋の逸話があるようですよ)でみたゲンジホタルの群舞が印象に残りました。当時その蛍たちは人間によって放たれたものとのことでしたが、ともあれ、たくさんの蛍をみたのはあれが初めてだったかもしれません。

●掛け流し、かつ蛍がみれる宿を探そう
 以来、毎年この季節になると「見に行きたいな」と思うのですが、どうせなら温泉に入りながら、しかも掛け流しで、蛍も自然発生したものを…なんて考えているうちに機会を逃すということを繰り返しているように思います。
 最近は(昔からかもしれませんけれど)、旅行サイトでもこの時期に蛍の特集を組んでいるようです。しかし、単に「蛍がみられる」という以外の条件を覆い隠してしまうので、むしろ良さそうな宿を探す作業が煩雑になっているようにも感じます。このまえ書いた“お花見ができる掛け流し温泉”の時と似た構図ですね。

●選出基準の説明
 仕方がないので、 手動で調べてみました。
 宿の選出基準は以下の通りです。
  1.掛け流しの温泉であること(常識的な加水・加温は許容)
  2.宿の敷地内ないし徒歩圏内で蛍をみれること
  3.蛍は自然発生であること

 加水も加温もしない、完全なる源泉掛け流しは数えるほどしかありませんので、1.については致し方無いと思います。
 ポイントは2.です。
 単純に「蛍がみられる温泉」などで検索するとたくさん宿が出てくるのですが、そのうち相当数はマイクロバス等で蛍スポットに案内してもらう、というものです。
 これはこれで悪くないと思いますが、どうしても集団行動になりますので、夕食を早めに食べなければならなかったり、時間までに集合しなければならなかったりしなければいけません。せっかく温泉宿に居るのですから、なるべくそういう制約は受けたくないというのが自分の考えです。
 そういうわけで、車などで移動することなく、宿の周辺をふらふら散歩するだけで蛍をみられる可能性のある宿に絞っています。
 3.は努力目標です。人の手によって放たれた蛍よりは自然の蛍の方が、なんとなく有難い気がするというだけでのことです。

●宿の近くで蛍がみられる、掛け流しの温泉宿一覧
 以上の基準によって選んだところ、20弱の宿が挙がりました。宿名の後ろの日付は、蛍の出現時期を示しています。
 桜の時もそうでしたが、蛍も必ずみられるわけではない点は留意が必要でしょう(掛け流しにこだわるのは、みられない時の保険の意味もあります)。
※画像は注記が無い限り「じゃらんNet」「一休.com」「ゆこゆこネット」。宿名は予約サイトへのリンクです。

●岩手県
台温泉 やまゆりの宿(6月上旬~中頃)旅館サイト

 宮沢賢治の故郷である花巻の奥座敷、台温泉の温泉旅館です。お湯は弱アルカリ性でつるつるになるタイプ。和洋折衷の部屋と囲炉裏での食事が楽しめるとのこと。
 敷地内を流れる川付近に、自然に生息する蛍が出現するとのこと。宿で鑑賞会を催すようです。

●山形県
小野川温泉 湯杜 匠味庵 山川(6月下旬~7月下旬)旅館サイト

 福島県との県境にある吾妻山から流れる、最上川の源流のほとりにある温泉旅館。小野小町の伝説が残るお湯は肌によいとのこと。清流に蛍が飛び交う様子が見られるようです。
 6月20日から1か月間「ほたる祭り」が開催され、夕食後に旅館から徒歩数分の天然蛍スポットまで案内して貰えます。散策ついでにビールなどが飲める「ほたる茶屋」もあり。

湯田川温泉 九兵衛旅館(くへえりょかん)(6月中旬~7月中旬)旅館サイト

 メゾネットタイプの客室が特徴的(普通の部屋もあります)な旅館。源泉温度43〜44度とちょうどいい湯加減です。
 歩いて5分~8分以内に蛍の鑑賞場所があるとのこと。毎晩20時過ぎにワゴンが出るようですが、帰りは徒歩のようですし、それなら行きから歩いても問題ない距離でしょう。

●群馬県
ゆの宿 上越館 (6月上旬~7月末頃)旅館サイト

 利根川のほとりの客室5室の旅館です。浴室は全て貸切制なのでゆったりできるでしょう。日本酒やワインにも力を入れている模様です。
 旅館前や露天風呂「蛍」、カフェ「梅の蜜」の周辺で天然の蛍をみることができるとのこと。旅館前に新しくテラスを設置し、蛍が鑑賞しやすい配慮がされています。

●栃木県
板室温泉 源泉 ほたるの湯(7月初旬~8月初旬)旅館サイト

 渓流釣りやバーベキューが楽しめる自然レジャー施設、那須フィッシュランド内の宿泊施設。お湯は少しぬるめのアルカリ性です。
 敷地内を流れる沢で、ヘイケホタル・ゲンジホタルの両方が観察可能です。「ほたる鑑賞プラン」がありますが、観賞期間中は全ての宿泊プランで観賞会に無料で参加できるとのことです。

塩原温泉 四季味亭ふじや(6月中旬~ )旅館サイト

 温泉郷の中の部屋数6室の旅館です。和風の伝統とモダンが融合した雰囲気です。メタケイ酸が多く含まれたお湯は美肌効果が高いとのこと。
 駐車場のすぐそばの小川に、例年おおくの蛍が飛ぶそうです。付近の宿からも人が来るそうですから、現地ではかなり有名なスポットのようです。

●山梨県
旅館 おおしま荘(5月下旬~6月下旬)旅館サイト
026.下部温泉
026.下部温泉 posted by (C)WashiTabi
 “温泉と蛍の里”として天然の蛍の観測に注力している下部温泉郷の最深部の温泉旅館です(この項のみ、写真は下部温泉の概観です)。すぐ近く(500mほど)の湯町ホタル公園周辺で蛍を鑑賞できるようです。
 宿のお湯は源泉掛け流しのようですが混浴(半貸切)、設備は昔懐かしい感じがします。そのつもりで行った方がいいでしょう。旅行サイト等には登録されていないので、直接連絡が唯一の予約手段のようです。
 ちなみに同公園の近くには、せせらぎ荘(電話0556-36-0425)というところもあるようですが、調べた限りでは詳細不明でした。

●静岡県
八幡野温泉郷 杜の湯 きらの里(5月下旬から6月上旬頃)旅館サイト

 全てのお風呂ではありませんが、源泉かけ流しの湯船がある、“日本の原風景”をコンセプトとした宿です。
 離れが点在する敷地内の小川に蛍が舞うとのこと。昔の蛍狩りの雰囲気を味わえそうです。

ファミリー&リゾート 川ばた(6月中旬~)旅館サイト
 河津川沿いのアットホームな宿です。露天風呂から河津桜を間近でみられるので、早春もいいかもしれません。
 宿の前のわさび田で、6月中旬頃から蛍の観賞ができるそうです。ふらりと見に行くことができそうです。

湯治場21 大見山荘(5月下旬~6月下旬)旅館サイト
 中伊豆大見の郷にある、サラリーマンから転身したご主人が営む小さな山荘。高級旅館と同等なサービスは望めないでしょうが、源泉温度48℃程度という申し分ない温泉に24時間入れます。自家製野菜や味噌、七分づきのご飯など、食事も悪くないのではないでしょうか。
 宿から徒歩6分ほどの小川でも結構な数の蛍が飛んでいるようです。ゆっくりしてついでにちょっと蛍も、という方にはちょうどよさそうですね。

arcana izu (6月初旬~7月初旬)旅館サイト 
 珍しいオーベルジュ(宿泊施設のあるレストラン)タイプの宿です。野菜や果物を主体とした料理はもちろん、全室で掛け流しの露天風呂ありと、かなりの高水準かと思います。
 「【ほたるに出会う夜】【バトラー特選プラン】~ 天城ほたると出会う橋~ 」プランでは、徒歩5分程度の鑑賞スポットほたる公園までバトラー(≒執事さん)が案内して下さるとのこと。それ以外のプランでも普通に歩いて行けると思われます。条件がよければ、露天風呂からもみえることがあるそうですよ。

国の登録文化財の宿 新井旅館(5月下旬~6月中旬)旅館サイト
 修善寺温泉に建つ、かつては文人・墨客御用達だった宿です。歴史を感じさせられる建築に、全て掛け流しのお湯に料理は会席と、純和風な気分にひたりつつ静養できそうです。
 竹林を抜けて徒歩5分ほどの所にある赤蛙公園で「ほたるの夕べ」が開催されており、自然の蛍がみられるとのことです。

●滋賀県
須賀谷温泉(5月中旬~6月上旬)旅館サイト

 織田信長の妹である、お市の方が湯治をしたと伝えられる古湯を、県内初の掛け流しで味わえる宿です。土地柄として歴史系の観光資源が豊富なので、その辺りに興味がある方にはより良いかもしれません。
 夕食後に無料で宿周辺のゲンジホタルの鑑賞スポットを案内して下さるそうですが、詳細は分かりませんでした。女将さんのブログを読んだ感じでは徒歩圏内だと思われます。

●兵庫県
きのさきの宿 緑風閣(6月初旬~下旬)旅館サイト
 志賀直哉の小説で有名な城崎温泉にある宿です。比較的あたらしい宿なので「文豪気分満点」というわけにはいきませんが、55~58℃の源泉を加水せず冷却して掛け流すお湯は「城崎でオンリーワン」を自負されています。
 徒歩5分の大渓川沿いで蛍が鑑賞でき、おおむね6月下旬までみられるとのことです。城崎は外湯も多いですし、湯めぐりしつつ蛍をみるというのも不可能ではなさそうです。

●大分県
ゆふいん温泉 御宿一禅 (5月下旬~6月まで)旅館サイト
 本館5室、離れ8棟の全13室という数寄屋の宿です。しっとりとした雰囲気にお湯も料理も上質で、人気があります。
 敷地から10分ほど歩くと、大分川の上流域に出ますが、そこで多くのゲンジボタルをみることができるようです。

●宮崎県
北郷 音色香の季 合歓のはな (5月上旬~7月上旬)旅館サイト
 宮崎空港から車で60分の、10棟の離れが並ぶ湯宿です。森の中に離れが散在するようなポストモダンな雰囲気です。全室に露天風呂があり、会席をベースにした創作料理が楽しめます。
 敷地内を流れる小川で真近に蛍をみることができるそうです。しかも、ゲンジホタル、ヘイケホタル、ヒメホタルの3種がみられる可能性があるとのこと。 


 とりあえず、今のところ目についたのはこんなところでした。もちろんこれ以外にも存在すると思いますので、見つかり次第、随時追加して行ければと思います。 
 ちょっと不思議に思ったのは、上に挙げた宿の温泉はたいてい、アルカリ性の泉質だということです。もしかしたら、蛍の生育に合っているのかもしれません。機会があれば、蛍の生育環境について調べてみたいと思います。

 以上、掛け流しの温泉があって、ふらりと蛍がみられる宿を探してみました。情報が入ったら、更新したいと思います。

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
 ※ブログのランキングに参加しています。
 この記事が面白かったり、お役に立ったなら、以下のいずれかをクリックして頂けますと幸いです(1つ当たり1日1回有効)。
  にほんブログ村 その他生活ブログ その他生活情報へ
 

このページのトップヘ